同じ物件が複数の不動産屋で出る理由

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同じ物件が複数の不動産屋で出る理由』のまとめ

住宅を探索していると、同じ物件を別のサイトで見たり、別の営業マンから紹介されることがあります。これは、各社の営業マンが、業界のネットワークなどを通して、同じ情報源から物件を紹介しているからです。売れ残りの心配する方もいますが、売れ行きとは全く関係ありません。囲い込みの対象ではないということで、適正価格で売却される傾向があります。

この記事のトピック:

物件が足りないと感じたらそれが現実の選択肢です。観念するか、範囲を広げてください。

同じ物件が出てくる仕組み

住宅を探索していると、同じ物件を別々の会社から紹介されることがあります。ネットでも同じ物件と思われる物件を、違う会社が広告していることがあります。どの不動産業者からも同じ物件を紹介されて、飽きあきしてしまうことがあるのは、実はよくある話です。これはお客様がないがしろにされているわけではありません。しかし、どうしてこういうことが起こるのでしょう。

答えは、同じ情報源からそれぞれの業者が物件を紹介しているからです。

情報源のネットワークが同じ


不動産業者はネットワークで情報交換をしています

情報源とは不動産業者間の物件情報ネットワークのことです。現在の不動産流通の流れは、不動産業者さんがこのようなネットワークから物件情報を取得して、お客様に紹介しています。ほとんど全ての業者がこのネットワークを利用しているので、どこの不動産屋さんに行っても、同じ条件、同じ時期に問い合わせをすると、同じ物件が出てきます。

代表的な業者間情報ネットワーク

さて、話を戻しますと、このような業者間の専用のネットワークなのですが、消費者の皆様は閲覧できません。この不動産業者が利用するネットワークはおおむね二件あります。

レインズ

まず一つはレインズというネットワークです。正式には「指定流通機構」と言います。指定流通機構は国土交通大臣から指定を受けた団体が運営しています。、通称REINS(レインズ)と呼ばれています。指定流通機構は全国4組織あります(東日本・中部圏・近畿圏・西日本)。不動産業者が売却依頼を受けたときは、このネットワークに掲載しなければなりません(宅地建物取引業法第34条の2)。そのため、多くの不動産屋さんが利用しているサイトです。

首都圏に関して言えば、どちらかというと売買のほうが多く利用されているかもしれません。

https://www.lotus-asset-and-property.com/faq/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BA/

ATTB(アットホーム)

もう一つは、アットホーム株式会社が運営しているネットワークです。我々不動産業者の世界ではatbbとも言っています。こちらは民間企業ですが、老舗の企業です。もともとは紙媒体の情報交換ネットワークを運営していました。よく不動産屋さんの店頭でMB4の似たような様式のチラシで物件情報が出ていますが、これを頒布している会社です。こちらも業者専用サイトですので一般の方は見ることができません。

賃貸系の業者さんによれば、アットホームのほうが多く利用していると聞きます。

同じ物件が出ているときの見方

複数出ているのは問題物件か?

同じ物件というだけで、問題物件ではありません。各業者間で競争があり健全な物件といえるかもしれません。世間でいう問題物件は「告知事項あり」として取り扱われます。問題のある物件は、その旨が表示・告知されます。


物件自体は同じで
仲介業者が違います

仲介手数料の支払い先は?

仲介手数料の支払い先は取引を対応した1社のみです。仲介手数料は広告を出している業者全てに支払うのではありません。仲介手数料が発生する物件において、同じ物件が複数の不動産屋で出ている場合には、実際に取引を担当してくれた1社のみに支払います。不動産仲介業は「成功報酬」の世界です。たとえて言うなら、取引を完結させた業者が「勝者」、取引に関与できなかった業者は「敗者」となります。

未公開物件は割高

背任はできない

「未公開物件」「特定の不動産屋にしかご紹介できない物件」「ご紹介先を限定した物件」などの存在を、まことしやかに言われます。実際の個人間の売買マーケットはロマンティックなものでもなく、良質な未公開物件という物件は、昭和の時代・ネット時代前の都市伝説です。未公開云々と営業マンからアプローチがあるのは、むしろ、限定感を逆手に取った割高な物件のほうが多いでしょう。

未公開のいい物件があると仮定すると、それを一般に安すぎる価格で売却するとすれば、その受託をした仲介業者は背任です。そして、適切な広告販売活動をしているかどうかは、容易にネットで監視をできます。そのため、通常の個人間売買で公開できない物件は個人には流れて来ません。

事情によりクローズで売る物件は買取業者に

ただ、確かにクローズで売られる物件もないわけではありません。情報は買取業者などに流れていきます。買取業者は、極端な急ぎのケースでは、内部を見学しなくても購入ができます。判断が早く、購入対象を一切限定しません。

業者による物件の違いはあるか?

売買の場合、物件と販売価格そのものには違いはありません。業者間のサービスが変わります。大きなところでは諸費用です。その中でも大きいのは仲介手数料です。また、利用する司法書士の先生により事務報酬が若干変わる場合があります。悪質な業者ですと多額のバックマージンをとるらしく、ここは見どころで、登記費用に大きな違いが生じる場合があります。他のポイントで違いが生ずるのは考えづらいといえます。

税金はどの業者を利用しても同じであり、銀行費用、保険関係は利用する金融機関の規定によりますので、どの不動産業者を利用しても同じです。

なお、賃貸の場合は礼金ノッケ、消毒料、鍵交換代などがあったりなかったりというお現象がみられるようですので、注意深く観察したほうがいいかもしれません。

買主同士がライバルになる可能性

同じ物件を複数の業者が紹介可能ということは、常時、購入のライバルが発生する可能性があるということです。このようなとき、しばしば物件の取り合いが生じます。物件の取り合いが発生する事情を詳しく説明しています。

同じ物件を違う業者に依頼していいのか

物件を違う業者で対応をお願いするのは、どうでしょうか。

ネットの物件を他業者に問合せは?

ネット広告として掲載されている物件や、単にメールや電話で紹介された状態に過ぎないという物件を、他の不動産業者で同じ物件の内見依頼をするのは特に問題はないと思います。後述の通り、ネット広告=契約だとか、紹介=契約などではありません。

問合せ済み物件を他業者にて内見?

お問い合わせをした物件を違う不動産業者で内見するのは特に問題はないと思います。問合せ=契約ではありませんので、法的には問題はないと思います。

ただ、「すでに問合せをした業者」が、売主さんから売却委託をうけた専任媒介業者だった場合は、囲い込みブロックされる場合があります。囲い込みブロックされると別の不動産業者では対応ができなくなるでしょう。

見学済み物件を他の業者で申込は?

内見≠契約(内見は契約ではありません)

内見=契約ではありません。その意味では、単に見学しただけなら、この段階はホワイトと言えます。明らかに時期的な離れがあれば、思い直したということになりますので、問題はないでしょう。購入条件が変わった場合も同じです。苦手なタイプの営業マンが担当になってしまった、知識が足りなすぎるなど、不信感を感じる事情もあるはずです。また、とりあえず試してみようと言われてローンの審査を通したという段階も同様です。

サービスに満足しないからこそ


お客様が他の業者に行くのは
サービスに満足しないから

たとえば、横柄な不動産業者の担当者、シツコイだけの不動産担当者は多いものです。不動産業者の乗り換えは、このような担当者の対応の良しあし、担当者の知識経験から感じられる内容・スキルの高低などでも発生することがあります。皆さんがお感じになるより、普通に発生しています。お恥ずかしながら、当社も、一度だけあえて大手に乗り換えられたことがあります。当社が創業のころ、まだ「仲介手数料無料」が浸透していなかった時期でした。その大手は以前取引があった先らしく、信頼できたというのが理由のようで、売主から聞かされました。

不動産業者の乗り換えをお客様が検討するのは、その業者のサービスに満足していない証拠とも言えます。そのことは業界として真摯に受け止めるべきかなと思います。

契約・申込の判断に必要な業務を提供済み

しかし、単に内見のみならず、契約の判断をするのに必要な業務をさせてしまった場合、差し障りが出てきます。物件理解には情報の重要度や深さがあります。決断に必要な情報収集・開示をさせて、各種の交渉を詰めさせて、ローンの承認も取り付けた。。。。こうなると、ほぼ契約の成立が近いという状況まで仕事させた状態ですので、かなり黒に近いグレーです。

また、契約の成立には契約書の書面の作成と、重要事項説明説明書の案文が開示されていれば、後はハンコを押すかどうかという局面に近いですので、法的には不法行為になる場合もあります。

法令や判例を紹介します。わかりやすく言うと、「ほとんど契約が成立しているという状況まで仕事をさせておいて、「手数料を払いたくない」その他の理由でその業者で契約しない場合には、契約の条件が成立しているものとみなせる」という趣旨です。

民法130条には以下の規定があります。

民法130条:条件が成就することによって不利益を受ける当事者が故意にその条件の成就を妨げたときは、相手方は、その条件が成就したものとみなすことができる。

また、この規定を利用した最高裁の判決もあります。

最高裁判決昭和45年10月22日:宅地建物取引業者を排除して売買契約が成立した場合に停止条件の成就が故意に妨げられたとして右業者の報酬請求権が認められた事例

土地等の買受人が、その買受につき宅地建物取引業者に仲介を依頼し、買受契約の成立を停止条件として一定額の報酬を支払う旨を約したのに、買受人が右業者を排除して直接売渡人との間に契約を成立させた場合において、右契約の成立時期が業者の仲介活動の時期に近接しているのみならず、当時その仲介活動により買受人の買受希望価額にあと僅かの差が残つているだけで間もなく買受契約が成立するに至る状態にあつたのであり、しかも、買受契約における買受価額が業者と買受人が下相談した価額を僅かに上廻る等の事情のあるときは、買受人は、業者の仲介によつて間もなく買受契約の成立に至るべきことを熟知して故意にその仲介による契約の成立を妨げたものというべきであり、業者は、停止条件が成就したものとみなして、買受人に対し、約定報酬の請求をすることができる。
http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=53197

実際問題、そのステージまでいくと営業マンにも信頼を寄せている状況です。お客様も「不動産業者を乗り換えその担当者に気の毒だな」という心境になるはず。つまり「担当者に悪いな」という心理です。不動産業者としても、ここまで頑張ったのにと思うはずで、そのような感覚はもっともなことです。そういった心理を裁判所も尊重されます。担当者や不動産業者の乗り換えは、そういった感覚でとらえればよいかと思います。

他にない物件を探すには?

通常の販売物件はとはいうものの、他にない物件を探す方法はないのでしょうか。考えられるのは以下のような方法です。

「未公開」をうたう物件

未公開物件という謳い込みをする物件があります。詳しくは「未公開物件のメリット・デメリット」の記事に譲りますが、いい物件という意味ではありません。ちょっと割高ですが、割高を承知で検討してみる方法はあります。

コンプライアンス違反を承知で

割高ではありますが、囲い込みされている物件や違法な広告をしている物件は、他には出ていな物件もあります。このような物件は、法令の隙間を狙って、1社だけで広告を出していたり、街の電柱に広告を貼り付けています。ただ、コンプライアンス違反をする業者が、買主様だけは大切に扱ってくれるのか。どうでしょうか。むしろ不安な部分もあります。

広告下手な業者の物件

広告下手な不動産業者というのもいます。昔からやっているタイプの町場の不動産業者が多いようです。売却の受託をして、不動産業者間のネットワークに出しただけで、他の広告活動を一切していない物件です。一般的にはは不動産屋の店頭にいけば見れるとされています。

ただし、今の時世はこのような物件は知り合いの仲介業業者に広告をしてもらい表に出すことが多いので、他にない物件を探す方法としては、望み薄です。

売主として複数の不動産業者から広告を出してもらう方法は?

この疑問をお持ちの方は、おそらく、地元や全国的に有名な不動産業者にて、専任媒介で売却をお願いしていると思います。自社の販売網で売ろうとする傾向が有名な不動産業者にはあります。売れれば問題はないでですが、売れないときには、販売ルートを広げる必要があります。

広告を積極的に可にする業者に依頼

自社の販売網で売ろうするタイプとは別に、業者と積極的に協調しながら進める売却営業を行うタイプの業者もいます。当社のこのタイプに属しています。このタイプは売却を依頼されると、他業者から要望があれば、広告を出稿することを積極的に許可します。利権化しないタイプです。売却のご相談をぜひお待ちしております。

一般媒介で直接複数の業者に依頼

複数の不動産業者に、売主さんが直接依頼する方法もあります。一般媒介といいます。直接販売を依頼する必要があるため、拡散力は上記の「広告可の業者」よりも少ないと思います。しかし、お客様の希望によっては「大手じゃないと不安」「知り合いがいるので安心」などの事情もあると思います。このような場合には一般媒介がいいと思います。この問題は「複数の不動産業者に広告を依頼する方法」にて詳しくご紹介しています。

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