住宅(マンション・一戸建て)の買い替えの流れ

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買い替えとは、別の視点でみるならば、売ったお金による旧宅のローンの返済と、新居の購入のローンを同時期もしくは連続して成立させることといえます。

方針はおおむね「売り先行」か「買い先行」に分かれますが、一時的に売り物件と階物件を同時にホールドするという作戦もあります。

売るにも買うにも相手がいる話であり、自分の都合よく進むわけではありません。市場価格と残債を比較して余裕がなければ売り先行であり、時間をかける必要があります。

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この記事の作者

2010年から(株)ロータス不動産代表。ヤマト住建(株)等OB。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。

買い替えにおいて考えるべき重要なこと

持家を売り新居を買うということは、売物件のローンの始末をつけ、買物件のローンを取り付けるということです。一見、悩ましくヘビーな作業のように見えますが、しっかりした担当者と進めれば、十分対処は可能です。

買い替えで考えるべき重要なテーマは2つあります。

  1. 既存ローンの完済をどうするか
  2. ご購入活動・ご売却活動、いづれを先行させるか

ちなみに、マンション売却にフォーカスした流れは、「マンション売却の流れと経費」をご覧ください。

既存ローンの完済をどうするか

買い替えの心配ごとは、とりもなおさず、売る物件の残債をいかに完済するかということに帰結します。旧ローンの始末や新取り付けに心配がないのであれば、何も心配はないのですが、少なくとも、どちらかのローンの対処があることが多いと思います。

どうすべきかは、旧物件の売却予想価格(最悪・最低の金額を予想)と、残債の額を見比べながら考えます。旧物件の売却価格の確定が必要な場合は売り先行となります。完済の経済的な余裕があるときは買い先行が検討できます。

どういうことか見てみましょう。

売り先行

売り先行とは、売りから入って売却価格にめどをつける方式です。売却の価格を固め借入金の返済に余裕を持ちたいときは、先に売るほうが良いでしょう。

物件の売却をすれば、当然、引き渡しの期限があります。買主もいつまでも待ってくれるわけでもありませんので、購入のための時間のあります。引渡し期限は3か月内外の期間を設定することが多いと思います。

買い先行

買い先行とは、まず購入物件の目処をつけ、売却物件を靴室にしたのちに売却を進める方式です。気に入った物件が先に見つかればこの方法になります。

じっくりと買う物件を見定めて、空室にしてからジックリ売ということは、自由度は大きいですが、ジックリと行動するには諸々の余裕が必要です。購入物件の決めてからから売却活動をする行為は売却価格が不確定だからです。

一時的な二重ローン

買い先行の場合でも、とくに支払い能力に問題がなければ、ローンを一時的に二重に抱える選択肢もあります。先に購入物件を決めてローンを借りてから、ゆっくりと売却活動を進めて、売れたらローンの返済をします。

買取業者への売却

買い先行の場合で、二重ローンの負担はできないが、残債に余裕がある場合には、買取業者に売る方法もあります。買い先行とはいっても、買取業者が買主の場合には、売却は1日でも決まるので、「買い+売り」は、ほぼ同時になります。

通常、購入したい物件の売主が時間的に待つことができるのは、1か月~2か月です。これだと、一般個人に向けてジックリ売るには時間がありません。そこで、売却がスムーズに進む買取業者を買主として選択します。

一般に売り出しをして最後に買取業者への売却

購入したい物件の売主が時間的に待つことができる場合の選択肢です。時間に余裕があれば、自らの物件の売却価格でも選択肢が増えます。そこで、通常の売却をしながら最後に買取業者に売るという選択肢を取ることができます。

通常、購入物件の売主もお金の入金が必要ですから、待てても1か月~2か月です。しかし、売主も何かの事情で引渡しを伸ばしたい場合には、時間に余裕を持つことができます。つまり、売却の時間的な余裕ができます。

買取保証付きの仲介は愚策

「先に売り出しをして最後に買取業者への売却」という方法と類似して、「買取保証付きの仲介」を提案されることがありますが、これは愚策です。

なぜなら、仲介なら業者の手数料は6%ですが、買取なら業者の利益は15%です。しかも、他の業者と競わず、底値で購入できます。つまり、仲介業者は努力をしないで待っていれば、仲介業者の利益が最大になるという変な話です。不動産の話でも、もっともらしく見えても、どこか変に感じる話の場合、多くの場合、上手く丸め込まれているとみて間違いありません。

お引越し

買い先行の買い替え

ローンの返済能力に余裕があるならば、購入を先行させる方法があります。購入を先行させることができれば、じっくり時間をかけて物件を探せますし、売り急がなくて済むことができます。

旧ローンの返済に余裕がある場合

おおむね完済に近い状態だったり、すでに完済をしている場合は、買い替えと言っても、完済の心配はありませんので、新しいローンの心配だけになります。現金の余裕があれば、一括して返済してしまうことも方法ですし、次の「ダブルでローンを組む」も有効な作戦です。

二重ローンを組む場合

旧ローンがあっても、ご収入にいくらか余裕があり、新旧ローンを同時に丸抱えでもご収入に余力がある状態ならば、二重ローンを組むのもよいでしょう。

新旧ローンを丸抱えについては、従来はダブルでローンを組むのはご法度でした。お客様の金融機関に対するお客様の信用度が高く、諸条件により、一時的に新旧ローンを同時に組むことを柔軟に対応してくれる金融機関も増えてきました。

買取業者の活用

売却のお時間に余裕がない場合もあります。とくに、理想の住まいのカタチが明確で、いい物件が早く見つかってしまった場合には、買い先行にならざるを得ません。

資金的に二重ローンは組めず、売却に時間的な余裕がない場合もあります。さらに旧宅の内装の状態がきびしく、在宅のまま売却するのにも一苦労が予想される場合には、買取業者を活用する方法もあります。業者は資金力があり、決断もスピーディで、好みや嗜好は問いません。あとくされないように、瑕疵担保の責任を取らない契約も可能です。

「買い競争」をしかけることで、高い売却価格を実現することもあります。最終的には個人が買う相場と著しく近くなる場合もあります。複数の選択肢の中からより良い条件の買い手を選ぶことができます。

当社では買取業者への仲介は手数料無料です。すでに見積もり済みなら、その価格以上の買取も可能かもしれません。詳しくは「手数料無料の売却」にてご説明をしています。

停止条件付の売却

売却活動よりも購入の契約を先に行い、売却物件の売り先が固まるまで、残代金の支払いを待ってもらうことを要望されることがあります。このような条件がつく契約を、「停止条件付契約」といいます。

停止条件付契約は、著しく売主の立場が弱くなります。条件が成就するまで立場が不安定だからです。そのため、縁故関係の売買とか、買主の買い替え対象となる物件の売却価格が明らかに安い場合などを除き、実務上はこれを受け入れる売主は少ないのが実情です。

明らかに安いとなると、これは買取価格とかわらなくなりますので、どうしてもこれを行いたい場合には、買取保証などを活用する場合がありますが、買取保証などはこれはこれで問題があるので、お勧めとは言えません。

売り先行の買い替え

売却価格が固まっていれば、資金計画も確定させることができます。前の段落でご紹介したように、同時に2本のローンを組めなかったり、購入までに時間の余裕がある場合には、売却を先行させる方がいいでしょう。

旧ローンの返済に余裕がない状態

とにかく、なるべく高く売る必要がある場合があります。売却価格と債務の関係がギリギリのような場合は、旧宅のローン完済に余裕がない状態です。少しでも市場で高く売るために、個人への売却を前提に、ゆっくりと進めましょう。返済を確定させるべきですから、ご売却の先行がお勧めです。売却条件が確定すれば収入額が決まるので、ご購入の資金計画も立てやすくなります。

売却を先行させる場合は、契約の条件として「引渡期日は△月○日まで猶予する」という条件を、ご購入検討中のお客様に提示します(後述「引渡猶予」)。一方で、少しでも売りやすくするには、条件は買主の希望に合わせられることも考えなければなりません。

買い替えローン

売却価格がローン残高を下回る場合を「残債割れ」といいます。残債割れの対処には現金を用意するのがベストですが、それが難しい場合は「買い替えローン」を各金融機関が用意していますので、活用できる場合があります。買い替えローンは、新規に買う家のローンをオーバーローンします。オーバーローンですが、これまでの返済実績がありますので、各金融機関ともわりと積極的に取り組んでくれます。

例えば現在の住宅ローン残債が2,500万円。売却価格が2,000万円。この場合は「ローン完済には500万円が不足」です。新しい家のローンに追加して500万円の上乗せします。上乗せ分で返済に利用します。借り換えローンは、物件価格としては明らかに担保割れです。しかし、借り換えローンを利用するお客様は「今までの返済実績」がありますので、金融機関は前向きに検討します。なお、買い替えローンでは、売家の抵当権の抹消と買家の抵当権の設定が、同じタイミングであることが必要です。

ただ、「買い替えローン」に限らず、残債があるときの買い替えの作戦はいくつかあります。リンク先の記事もご覧いただくといいでしょう。

必要な諸費用

購入時ほどではありませんが、売却の場合にも諸経費がかかります。

  • 売却の仲介手数料
  • 「抵当権」の抹消費用
  • 一括繰り上げ返済手数料
  • 譲渡益が生じた場合の譲渡税

仲介手数料

売却においては仲介手数料が必要です。一般的な不動産業者手数料は3%です。成約時に課金されます。当社では、購入と同時のご依頼であれば、売却手数料は45.8万円です(料率や売却方法により、により、一般業者の半額もしくは無料の場合があります)。

抵当権の抹消

不動産の売却の場合では、「抵当権」の抹消費用を売主が負担します。抵当権の抹消の費用は司法書士に支払います。3万~5万くらいでしょうか。

買い替えローンでは、売る家と買う家との抵当権の抹消と設定が同じタイミングです。そのため、金融機関や不動産業者との連携、そして各相手との調整(買主との引渡・決済、売主との引渡・決済)が煩雑です。

繰り上げ返済の手数料

銀行によっては繰り上げ返済手数料がかかる場合があります。ローン事務手数料は2~3万円くらいが趨勢です。通常の一部繰り上げと異なり、最終一括の返済は、銀行に出向き、返済の証書をとる必要があります。この手数料が必要です。

譲渡税や諸税

譲渡所得(売却益のこと。「売却時の売却価格+売却事務費用」が、「購入時の取得価格+購入事務費」を上回った場合)が出る場合は、税金が課税される場合があります。特別控除などの活用で、一般的な住宅の売却では、非課税になることが多いようです。

税金では、契約書に貼付する印紙税がかかります。

その他

一戸建て・土地の売却の場合は、測量費用(土地を実測して引渡す場合)、境界画定費用(隣地との境界があいまいな場合)、建物の解体撤去費用(古家がある土地を更地にして引渡す場合)がかかるケースもあります。

詳しくは売却の諸経費をご覧ください。

その他考えるべきこと

購入時の諸費用

もちろん、買替では購入時にもがかかります。
リンク⇒住宅取得の諸費用。当社の仲介手数料無料を活用していただければ、多くの諸費用が軽減できます。

買い替えの期間

不動産会社が段取りよく運ぼうとしても、売却にも購入にも、相手がいる話です。購入と売却の二つのお取引を同時に行う買い替えには、もともと難しい面があります。その分、不動産仲介業者にとっては、取り組みがいがある、腕が鳴る分野です。

ただ、買い替えのスケジュールは余裕を持つことをお勧めします。短期勝負は狙ってもできませんし、住宅の買い替えを急いですすめても、いいことはあまりありません。。売却にかかる期間ですが、不動産サイトに掲載して個人向けに売り出した場合、相場どおりに売却希望価格だとしても3か月ほどは見ておくのがよいでしょう。

不動産会社が段取りよく運ぼうとしても、売却にも購入にも、相手がいる話です。

引渡猶予

売却資金を前提に残債の抹消を予定している場合、買替は引渡猶予を取ることが望ましいかもしれません。入金を受けてから1週間程度、引っ越しの余裕をもらうことです。これは不動産業者にはしっかり言わないと交渉はしてくれませんので、このような知恵を与えてくれる不動産業者を選んぶのもいいかもしれません。少なく当社はその資格があります(笑)

不動産会社

売りと買いは同じ業者に頼むほうがいいかと思います。売りと買いを別々の業者に頼むことの可否はお客様の考え方次第だと思いますが、たいへん面倒になります。お客様の事情をしっかり把握しているので、交渉作業が適切に進むからです。

前の段落で「引渡猶予」のことを述べましたが、気づいたらすぐ言ってくれる業者を選びたいものです。

査定価格と設定価格

不動産の売却は、少しでも高く売りたいのが人情です。わが子のように自分の家はかわいいものです。しかし、買い替えを意識した売却の場合、査定価格へ上乗せはお勧めできません。希少性がある物件ならば無理とは言い切れませんが、通常は、相場より高い物件を買いたい人はまれです。

最初はいいことだけを言って関心を引き付けようとする業者は多いです。むしろ、ほとんど全てそうなのかもしれません。不動産業者は売却の受託をせねば始まらず、売却の受託をしても在庫費用がかからないので、とにかく物件を集められればトクなのです。

具体的なお話、ご質問については、売却の相談でお問い合わせください。

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