価格交渉の急所について

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価格交渉の急所について』のまとめ

マンション・一戸建ての価格交渉で心がけるべきポイントは「スピード」「真剣さ」と「協調性」です。

価格交渉は購入申込と一体で行い、「協調ポイント」も準備して、交渉の中で歩み寄ることが重要です。

早く売りたいという希望もあるので、不動産価格の設定はギリギリの判断をしていることは多いものです。

この記事のトピック:

このページでは価格交渉の急所についてについてご案内します。

【こちらの記事は動画/口頭により概要を説明しています】

価格交渉が成立するとき

経済雑誌の特集記事や、マンション購入を指南するブログなどでは、新築マンションの残戸が数百万の値引きされたという話はよく掲載されています。

しかし、混同している方が多いですが、一般的な情勢下では、仲介業者を経由するような流通物件と、マンションの残戸を販売する物件では、売却事情が個別に異なりますので、世間のイメージと違います。

どのような情勢でも価格交渉は綱引きです。「買主は安く買いたい」「売主は高く売りたい」というのは、いつの時代でも同じです。

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売主のあきらめと承諾

価格交渉は相手あってのことですので、価格交渉が成立するのは、売主が価格交渉を受け入れたほうがいいと判断する場面です。双方の合意があって価格交渉は成り立ちます。不動産の交渉では、かならず相手の「人」がいるということを念頭に入れなければなりません。

交渉のタイミング

売主が価格交渉を受け入れたほうがいいと判断する場面とはどんな時でしょう。発売を開始してから期間が立ち、「売れていない」ということ明瞭な場合です。一般的な情勢下では、最初はどんな売主も強気で、もしかしたら、価格交渉のことなど、夢にも思っていないかもしれません。法人が売主でしたら期末、月末などの締日も重要なタイミングです。

値引きの幅

一般的な情勢下では、価格交渉の目安は、経験上、法人・業者が売主の物件(消費税が課税。新築・リノベ中古などが該当)の場合、下二けたの部分を目安にするといいでしょう。多くの場合、80万とか90万とかになるはずです。

個人が売主の物件(非課税)は、売出し時に余裕率を見ている場合がありますので、それに100万円を乗せている場合があります。その場合、180万とか190万などになるはずです。

一般的な情勢下では、これ以上の価格交渉が必要なら、最初から検討対象外とすることが賢明で、通ったとしても、逆説的ですが売主がかなりの売りづらいという意識を持っている証として、避けたほうがいい物件というべきです。

「端数切り」

下二けたを値切ることを、不動産担当者の間では、よく「端数切り(はすうぎり)」という言い方をします。そういう言い方があるくらいですので一般的な現象です。しばしば端数を超える価格交渉の持ちかけられる場合でも、合理的なのは、あくまでも目安以下の範囲です

ちなみに、関東エリアの場合は、申込時に1回の交渉で終了です。契約時にさらに交渉、決済時にさらに交渉は、商談を決裂させる恐れがあります。端数切りを超える金額の交渉は、静観というのが一般的な対応です。

価格交渉の「えさ」

上記のタイミングと連動しますが、買主様の側で、「売主が受け入れるメリット」を提供することも重要です。たとえば、契約や決済の日程を早められる場合などです。通常の決済にかかる期間は1~2か月ですが、これを早めることができれば、売主は早々の換金できて歓迎される場合があります。ローン利用などでも、「月内契約」などといった、フックとなる部分があれば、合意への呼び込みが強くなります。このように、売主様が飲み込みやすい適切な譲歩項目があると、価格交渉はスムーズに進むこともあります。

なお、「現金だから値引きして」というお客様もよくいらっしゃるのですが、現金の強みはスピードです。お金であれば、基本はローンも現金も変わりません。むしろ、ローンは銀行が出してくれるので、安心だと考える人もいます。

危機的な情勢においても、相手は人間だということは変わりありません。どのような状況でも人気の物件は人気です。みな、選択肢の中でいい物件を買いたいから、検討先が集中するのです。つまり、合意できるメリットが提示できる方が望ましいことは変わりありません。

価格交渉が成立しないとき

物件には売れるタイミングがあります。マーケットの中で最も条件のよい物件という状態のときです。世の中にたくさん物件が出ているように見えますが、1つのクラスタで、注目を引くことができる物件は1つしかありません。このような物件に対しては複数の買主が目をつけて、「買主同士が競合する」ことがあります。これが売れるタイミングにある物件です。

このようなとき、仮に価格交渉を入れたとしても、低い価格での申し出は退けられ、高い価格を提示した買主が優先されます。当然、高い値段を提示しているからです。順序をわきまえている売主であれば、一応、低い価格の申し込みに対して価格のアップを検討するか確認してくれますが、確認するかどうかも売主の自由です。強気の買主ですと、確認されることなく、商談を打ち切りされます。

このようなとき、物件を横取りされたと感じてしまうのですが、実態は横取りではなく「オークション」なのです。このようなことがないよう、価格交渉を希望するならば、直ちに契約という意気込みでいかなければなりません。

経済危機時の価格交渉

危機時の不動産商談と市場の変動

経済危機時には不動産価格が大きく下がることが予想する人も多いと思います。しかし、ナイアガラの滝のようにドドーンと大きく価格が暴落することはありません。我々不動産業者も下がってくれれば商談は早いのですが、不動産の場合、下がる動きは、年単位~数年単位と緩やかです。

経済危機時の価格交渉は、意外としづらいことが多く、注意が必要です。そのメカニズムはこうです。

実際の価格の変動・調整は、売主による日々の値下げによって進行します。売り出し価格の改定です。経済危機の時は、売主サイドでも、少し意識を高くして、価格の変更を早めに手を打つようになります。意識的に、少し抑えめの価格設定をするようになります。

その結果、ある一定のライン(しきい値とも呼べる、大きく需要を喚起するライン)を超えてくると、見学数が増加して、申込が重なります。その経験はマーケットにフィードバックされますので、価格改定により値ごろ感が生じた物件は、価格交渉がない物件となります。

なお、不動産の場合には、市場の調整は売り物件数の減少というカタチでも反映されます。今後出てくる物件がすくなくなるということは、経済危機の時は、いづれ需要超過という事態になり、むしろ価格交渉はかえって難しくなるという事態に陥ります。このような日々の変動の結果が、不動産業者の値付けを通して、次の市場価格に反映されるという動きを取ります。

危機時でも買主が競合することはある

買主は、将来の値下がりを想定した先取りをしたくなりますものの、売主も将来の値下がりを想定して、抑えた価格設定をすることが非常に多くなります。その結果、値ごろ感が生じます。他の購入ライバルが存在することも念頭に入れましょう。危機時でも売れる物件は売れます。売れるタイミングにある物件は複数の買主が目をつけて、「買主同士が競合する」ことがあります。検討者数が少なくなるという傾向があるのは確かですが、結局、注目を引く物件が1つなのは、いつでも変わりません。

危機時の価格交渉の幅

価格交渉の幅については、読みづらい状態です。値ごろ感が生じた物件は、結局は複数の買主による買い競争となり、最終的には定価で取引されるのが多いのが実情です。このような場合、後出しジャンケンで2番手の買主が取得することも多いので、要注意です。体験しないとお伝えしづらいのですが、不動産の売買は、実情はオークションのようなものなのです。

商品物件の価格交渉

新築住宅(新築一戸建て・建売・新築マンション)や、リノベーション(リフォーム)物件は販売主が業者であり、物件は商品です。一般的な情勢下では、商品用不動産の値引きは、とくに「タイミング」と「売主が受け入れるメリット」が重要です。

値引きに対する姿勢は社風・企業風土、商品政策などによって分かれます。相手によっては、一般的な情勢下では、交渉をもちかけるより、値下がりをお待ちになったほうがいい場合もあります。

なお、どのような時期においても、どのようなタイプの売主でも、着工前・施工中の物件は値引きを引き出すのは難しいと思います。

組織として判断

一般的に、商品物件、売主が業者です。業者は高く売りたいと思う一方で、早く売りたいという希望もあります。ある程度以上の規模の会社が売主である場合、彼らは前もって計画性を持った物件仕入れ・販売活動をしています。そのため市場調査をしています。

会社に逆らう社員はいない

売主が大きな会社ともなると、価格交渉を受け入れることは少なくなります。大きな会社では担当者と判断者が異なります。価格交渉の受け入れは担当者の一存では決定できません。

意外とお思いになるでしょうが、販売用不動産の売主は「高く」売ろうとはしていません。自分の想定の中ではバランスの中で適切な価格設定をしているつもりだからです。「この値段なら、必ず売れる」という価格設定をしています。

好意の値引きはない

「ボランティアや思いやりで値引く売主はいない」ということです。契約自由の原則は不動産の商談でも同じです。売主は高く買ってくれる人を選びます。価格交渉は経済の原則が支配します。安易に価格交渉を持ちかけてくる仲介人は信用しない方がいいでしょう。けっして話はまとまりません。

ちなみに、元付業者・売主業者から値引きを自主的に提示する物件である場合は、早く売りたくて売りたくてしょうがない物件です。その場合、特別扱いされたと喜ぶのではなく、値打ちがある物件なのか、真剣に考える必要があるかもしれません。

値下げを待つことが良いことも

ただ、事前の調査をしたとしても、価格設定を誤る場合もあります。一般的な情勢下では、売れなければ「会社の方針」として値下げをします。希望する物件がある場合、価格が高いとお感じの場合は、ご相談いただければと思います。場合によっては待った方がいいかもしれません。

新築マンションの残戸

お客様によっては価格交渉を楽しみたいという方もいるかもしれません。そのような方々にお勧めしたいのが「新築分譲マンションの残り10%くらいの段階の物件」です。数十戸を超える、大規模な建売分譲団地も同様です。新築マンションの残戸の値引きは、数百万もあり得ます。せいいっぱい交渉を楽しみ、営業マンを翻弄しましょう。これにも合理的な背景があります。まず、出来てしまっているというのがミソ。また、新築マンションの利益率は10%くらいです。残り戸数がそのあたりになると、利益確定を急ぐようになります。ただ、いい物件は先に「食われ」てしまい、残っているのは売りづらい物件であることが一般的です。これが難しいところです。また、売れ行き好調な物件は価格交渉を楽んでいるうちに完売してしまいますので、注意深く進めてください。なお、住友不動産をはじめ、値引きはおろか値下げをしないことで有名な業者もあります。

個人経営・中小零細の地場の業者

建売やリフォーム住宅の販売チラシを見て、情報がスカスカなのはこのタイプです。販売チラシを見て、白黒だったり、情報がすくなかったり、統一感がなかったりするのは、ほとんどが個人経営だったり、中小零細規模の地元の業者です。業者売主の物件であっても、個人経営の零細業者の物件は、後述の「個人」と同じような行動パターンです。小さな会社には規模が大きな会社と違う傾向があります。個人経営の地元の業者は、基本的にじっくり販売を進める「熟練不動産屋」のタイプが多いので、値下げは頻繁ではありません。

しかし、想定範囲内での値引きには柔軟です。判断も早く、資金力に限りがあるためです。建売やリフォーム住宅は、新築マンションなどと比べて1事業の期間が短いのが特徴です。銀行借入の期間も非常に短く、半年から1年です。事業者は資金の回転を重視するため、完成以後は値引き・値下げが発生する傾向にあります。

なお、業者といえど、個人と同じような行動ですので、経済危機的な状況では、「足元を見られた」と感じさせてしまうと、対応はかえって硬直化してしまいます。このようなときこそ、価格交渉は交渉は慎重に行いましょう。

大手だが無名な会社

販売チラシをみて、説明が詳細だったり、デザインが凝っていたり、、シリーズ化さられたブランド名があったり、統一感があるのは売主があります。このようなタイプは無名ですが業界内では大手です。基本的にこのタイプは資金の回転率を重視するタイプの会社です。しかし価格交渉によるセールス活動の混乱を避けています。社員数は多く、担当者は熟練とは言い難い一方で、上層部は百戦錬磨です。

一般的な情勢下では、個別の事情で価格交渉に応じていると、大勢の社員を統率するのに支障がありますので、値引きには応じることはほとんどありません。ゆえに売れない場合があっても、値引きはせず、値下げで対応します。そのため、値下げを待つのが賢明かもしれません。ただ、「期末」「残り数戸」「施工完成から数か月経過」など、長期化の雰囲気が出始めると、いくらか値引きを期待できます。

しかし、資金回転を重視するタイプの売主は、危機的な状況下では、かなり柔軟に対応することがあります。このようにして、過去の数ある経済危機を乗り越えてきましたので、身についています。ある程度踏み込んだ提示をしてみて、交渉をするのが良いかもしれません。

ブランド重視タイプの会社

大手メーカー、同等の規模の会社、建物グレードや販売広告に趣向を凝らしている会社があります。このタイプはブランドを重視します。ブランド重視のタイプは販売力・商品力を重視するため、表で値引きをすることはありません。また資金力は豊富なので、すぐに値下げもしません。販売が長期化すると、個別対応で値引きを引き出せることがあります。

ブランドタイプの大手は資金力がありますので、どのような時期においても上記は変わりありません。

個人所有物件の価格交渉

個人が売主の場合は、時間的余裕により行動に差がでます。売る事情が切迫しているほど、価格交渉を受け入れる余地はあります。売主の考え一つで決定できるのが、個人売主の強みです。

なお経済危機的な状況では、個人の場合は売出しをやめるという選択肢もあります。販売中物件でも、「足元を見られた」と感じさせてしまうと、対応はかえって硬直化してしまいます。交渉は慎重に行いましょう。

しかし、売る事情が切迫していないと、価格交渉には応じにくいものです。

一般的な状況では、仲介業者の売却受託の競争のなかで、相場以上の価格で売出しすることもあります。そういった場合は、売却開始後2~3か月たっても売れませんから、経過すると価格交渉を受けるでしょう。価格設定をオンしていない場合でも、無理のない範囲なら、交渉が決まる場合もあります。

買替の売却

買いを先行

買替で買いを先行にして進めた場合、売主様側の購入予定物件の決済時期が近付けば、時期が進むと、売るべき事情が切迫してきます。このような場合、価格交渉には応じやすい状況です。

売り先行の場合

買換えでも売りを先行している場合、条件に合う買い手がいない場合はじっくり待てばいいですので、価格交渉は受けづらいか、幅は少なくなります。とくに個人の場合は「抵当権」の抹消などの諸事情がある場合、早く売りたくても値下げができない場合があります。

転勤・転居等の売却

このような場合は室内は空室になっています。空室なのですが、転勤がなければ売る必要がなかった人です。感情的には売りたくないということもあります。経験的には初動段階では価格交渉に応じるケースは少なく、あっても20~30万といった範囲です。ただ、時間が3か月~半年といったスパンで時間がたってくると、さすがに空室でいることの不合理を感じますので、「端数切り」ないし100万といったスパンで応じることが多いような気がします。

任意売却にて借入を解消が目的

任意売却にて借入を解消し住宅ローンを一括返済をする場合、スムーズな売却が重視されるため、相場の下限で出ることもあります。しかし、抹消すべき抵当権がありますので、安易には価格交渉に応じません。銀行の許可が必要です。銀行の承諾がないと身動きが取れない状態ですので、そもそも売却するのかというところも焦点になります。チラシには「瑕疵担保免責」等のキーワードが出てきますので、細かい部分の記述を見るだけで想像ができます。

仲介業者の交渉力

当社も含め、仲介業者は相場動向、建売業者の社風・商品政策をよく理解しています。タイミングをみて上手に使ってください。気軽な値引き交渉に対しては、真剣には答えずらく、建前でしか話しません。既購入者への評判の手前もあります。一般消費者の方々が安易に値引き交渉をしても、警戒されます。このような場合は仲介人の出番です。当社でも商談を承ります。

過度な期待を寄せさせるのはインチキ

しかし、仲介業者が不可能を可能にできるわけではありません。過大な期待を感じさせる業者は、怪しいものとして、厳しい目で見た方がいいかもしれません。

前述の通り、価格交渉は譲歩事項を協力しながら、合理的な範囲で頑張らせなければならないのは、どのような状況でも変わりません。

ときどき、「圧倒的な交渉力で対応!価格交渉をおませ下さい」etcの宣伝をする仲介業者さんもいますが、これは残念ながらあまり信用はできないと思います。犯罪的な要素に手を染めない限り、仲介業者が不可能を可能にできるわけではありません。交渉力が生きるのは、あくまで合理的な範囲内においてです。

買主を襲う「圧倒的な交渉力」

圧倒的なその交渉力は、申込を取り付けた後、むしろ、買主さんに向かってくると考えたほうが適切かもしれません。いったん申し込みを取り付ければ「商談権」が独占できますので、じっくり買値のアップの交渉をしてくるわけです。あえて先に勢いで申し込みを取ったしまい、購入価格アップの交渉に入るわけですね。価格アップのことを不動産業界の用語で「買いあがり」と言います。その交渉を「買いあがり交渉」と言います。とりあえず購入申込を取り付ければ買いあがり交渉に時間をかけることが可能です。仲介人の圧倒的な交渉力は買主に向かうということです。

価格交渉で避けるべきこと

価格交渉を行うリスク

誰かがほしいと思う物件は、ほぼ必ずほかの誰かもほしいと考えています。競合の出現が予想される場合、価格交渉を望むこと自体もリスクとなる場合もあります。売主が選べる「売却先のお客様」は読者であるあなた様だけではないということです。いいことしか言わない不動産屋さんは、このことを教えてくれません。だからこそ、「手数料の代わりに値引きする」という不動産屋さん付き合うか、しっかり考えなければなりません。

誰かが良いと感じる物件は、他の誰かもよいと思います。いい物件は買主同士が競合することは、実際には多いもので、不動産の検討現場では、これは皆様が思うより多くあります。むしろ競合がなければラッキーというぐらいで、とくに、首都圏や関西圏のような大都市においては、確実に競合があると思っていた方がいいでしょう。不用意な価格交渉は、商談が後手に回りますので、慎重に考えるのが重要です。

ゆっくり交渉をしていると、物件を横取りされることが多数です。そのことを不動産業者は何度も経験しています。

大幅な値引き交渉

冒頭で、適切な値下げ幅というものをご紹介しました。しかし、それ以上の値下げをしないと「相場に合わない」「支払えない」という場合があるかもしれません。その考えは決して不当ではありません。もしかしたら、売主の判断が間違っている、欲深いだけなのかもしれません。

一般的な情勢下では、端数以上の下げが必要と感じる場合は、関東以北の不動産交渉においては、今は機が熟してないと考えて静観なさるほうがいいのかもしれません。ただ、静観している間に売れてしまうこともあり得ますので、綱引きであります。もちろん、筆者の仲介経験のなかでも、端数切り以上の値下げを成立させたこともあります。しかし、後日になると、どういうわけか、それ以上に安い物件が出てきます。

申込をする前の価格交渉

一般的な情勢下では、申込前に価格交渉を持ちかける買主を、不動産屋や売主は、内心では相手にしていません。むしろ、購入意思に疑いの目を向けることもあります。他に購入する購入ライバルの存在をイメージできないので、価格交渉を持ちだすわけですから、「本気だ買いたいのか」という思考回路です。少なくとも「購入申込の書面」は交渉の大前提です。売主の視点で考えると、まだ売れると強気に思っている段階ではなおさらです。

発売直後の物件への価格交渉

一般的な情勢下では、発売直後や値下げ後すぐの物件は、売主も強気で挑みます。値引は困難です。価格設定はいわばオークションのようなものです。値引き交渉をしてもその間に別のお客様にその物件を取られている可能性もありますし、お客様の運や相場観も問われることになります。

甘い言葉に応じること

いい加減な業者人に価格交渉を任せてしまうと、かえって買主様に不利益となります。「圧倒的な交渉力で価格交渉が可能」とか言いますが、実態には則してはいません。

しばしば「価格交渉お任せください!」という仲介業者の宣伝文句もありますが、このタイプの不動産屋は、「とりあえず申し込みを取れ」という考え方です。信頼すべきかどうかは慎重な判断を要します。

不動産業者は経験的にそのことをよく知っていますので、乱暴な仲介業者からすれば、最初の申し込み価格は、いくらでもいいわけです。

価格交渉の成否は、ほとんどの物件では「わからない」というのが本音です。一般的な情勢ならば、良心的な不動産業者は、お客様の真剣度を見極め、通らない見込みの申し込みはあまりお勧めしないでしょう。後々たたき台となり、物件が他に「逃げる」場合を多数経験しているからです。

スピードが大切

経験上、どのような状況でもいい物件は買主の競合が出るため、最終的には定価になることも多いようです。それを避けるためには、スピードも大切です。

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