建売の主なメーカーやブランド

すべての仕様が決まって販売される建売住宅はプラン決定、購入スケジュール、ローンなどで面倒くささがないことがメリットです。

建売住宅の世界には、年間数棟の地元の工務店、数百棟の地域企業、年間数万棟のパワービルダーまで多様に存在します。

建売住宅は仲介業者を経由して販売されることが多く、原則、仲介手数料を無料にすることが可能です。

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建売の主な業者名やブランド

建売住宅・新築一戸建ての分譲は、年間数棟の地元の工務店、数百棟の地域密着企業、年間数万棟を超える大手まで多様に存在します。

建売住宅とは

建売住宅とは、売主名義にて建築確認を取得し、売主の管理のもとで建物内容を確定させて、建物・土地を一緒に販売している住宅です。分譲住宅の形態の一種です。あらかじめ指定された仕様書に沿って建築します。自分好みのデザインを最初から組み立てていくものが「注文住宅」とは異なります。

有力な業者では、グループや直営でプレカット工場(木材加工場)をもち、売主が自社で施工を行います。

建売住宅は多くの場合で仲介手数料無料の対象になります。

建売のブランド

主な業者名ブランドは以下のような会社・ブランドがあります。これらの業者売主の物件は仲介手数料無料になります。販売チラシの左上にはブランドが書いてあることが多いので、ぜひ確認をしてみましょう。

ブランド名 メーカー・業者名
リーブルガーデン 一建設
ハートフルタウン 飯田産業
ブルーミングガーデン 東栄住宅
グランファーレ

タクトホーム
クレイドルガーデン アーネストワン
リナージュ アイディホーム
メルディア 三栄建築設計
ケイアイ ケイアイスター不動産

パワービルダーとは?

パワービルダーは飯田グループなどが有名です。パワービルダーとは、土地付き新築一戸建住宅を比較的低価格帯(2,000~4,000万円程度)で分譲する業者を指した言葉です。一般には100㎡程度の2~3階の一戸建てを一次取得者層をターゲットに建設しています。工務店としての機能(建設)と不動産業者としての機能(建売)の両方を備えています。

建設する戸数の多さ、スケールメリットを生かし、低価格で攻勢をかけています。なおパワービルダーという言葉自体は和製英語です。

建売住宅のメリット

注文建築の場合は「頭の中に家を建てる」という作業が必要です。これを難なく行うには、少し訓練が必要かもしれません。思いもしない形の建物ができてしまうかもしれません。しかし完成状態や図面というカタチで完成形が示されている点は建売のメリットです。

住宅とお金

購入が早い

建売の購入は早ければ1ヶ月くらいです。建売購入の流れについては別ページでご案内しています。建売住宅は注文建築のような打ち合わせなどの作業がありません。完成してから見学できる物件も多く、具体的なイメージを確認していただいて購入することができます。どんな小規模な家でも、膨大な仕様決定の事項がありますので、慣れていない人ですと、具体的なイメージを通わせることが大変です。建売の場合はこのような心配がありません。

ローンの仕組みが簡単

注文建築の場合は、土地と建物を別個に支払いをする必要があります。土地から買って建物を建てる場合には、土地の購入時に分割して実行する必要があります。そのために建物の見積もりを先行して取り寄せる必要があります。これに時間がかかり物件が他決してしまうことがあります。そればかりか、当初の予定と狂いが生じることもあるので、管理する能力、見積もりを分析する能力が必要です。

一方で、建売住宅は、土地と建物が一体のものとして販売されるものです。着工前でものその仕組みは変わりません。このように予算は明瞭で諸費用も組み立てしやすく、ローンの仕組みが簡単です。

市場に合致した価格と間取り

建売住宅は建築業者の経験と市場調査に基づき建てられます。建売住宅の場合は区割りから業者が管理していますので、マーケットイン(市場に適合)した物件として売りに出されます。

プランニングは「売りやすいもの」が重視されます。売りやすいということは、結局は多くの方が選択する可能性が高いものということです。汎用的な間取りとも言えますが、「注文建築にチャレンジしてプランニングに非常に長い時間をかけたが、結局は間取りは建売のような間取りだった」ということはよくある話です。

注文建築のように個性を主張できる物件は、個性的であるがゆえ、リセールバリューが下がることがあります。土地から買う場合は思うような広さの土地が出ないこともあります。

条件が確定

地域によって異なる水道分担金などの項目。土地の測量の有無。地盤調査と地盤改良の必要性。路地が変われば異なる建築法規。このような、土地の関連するあらゆる諸条件をクリアーしたものとして、建売は販売されています。ゼロからご自分で作るとなると、これらの心配を自分でしなければなりません。予算的にも当初の予定と狂いが生じることがあります。つまり予算オーバーです。大変な根気と時間が必要なため、現役世代の方には負担です。

仲介手数料無料の対応が可能

多くの場合、建売は一般的な流通向けの物件として仲介業者を経由して販売されます。仲介業者を経由して買う建売は当社であれば仲介手数料無料の対応が可能です。詳しくはリンク先のページで仲介手数料無料の建売についてご説明しています。土地から注文建築のため土地から買う場合には、土地の仲介手数料が必要です。

建売住宅のデメリット

没個性的

「大型シアタールーム」「巨大なガーデニングスペース」「地下ワインセラー」など、特定の用途が付随する個性的な建物は建売では難しいと思います。

間取り変更など、根本に関わるオプション工事にも応じることはできません。工期が限定されていため発注時期が優先されますので、工期が進行すれば、色変更や設備変更にも応じることはできません。

分譲地・プロジェクトによる統一感

外観や色使いに統一感を演出することがあるので、「似たような建物」になってしまうことはあります。全体で分譲プロジェクトを計画するのが建売ですので、隣地との間隔が短くなってしまいがちな傾向もあります。

一部の流通経路には不透明さも

建売の世界では、「新築未公開」などの演出で売りに出すことを好む売主が、まだ一部存在します。このような売り方の物件を気に入った場合、「未公開物件のデメリット」を甘んじて受ける必要があります。

未公開物件のデメリットを甘受しなければならない場合、仲介手数料無料の対応はできず、仲介手数料の支払いが必須となります。仲介業者の選択肢がないため、ハズレの業者でも外せません。新築マンションは仲介手数料を支払うことはありません。これらのことは購入時の不快感の一部になります。

売り建て・注文との違い

売建とは

建売と似て非なるものに、「売建」というものがあります。

売建とは土地を売ってから建てるので「売建」、あるいは建築する条件を付けているので「建築条件付き」ともいいます。売建では、購入者はまず業者と土地の売買契約を結び、そのあと土地の購入者と建築請負契約を締結して、一戸建てを建設して引渡する流れになります。建物を発注しますので、建築確認の名義は買主となります。施工は売主または売主が指定する建築業者に限定されます。

「建売住宅」と異なり、購入者が自分の意向に沿った設計プランを選択できて、自由度は高いとされます。独占禁止法の問題もあり、一定期間ののちに建物のプランが合意できなければ、契約は白紙火薬となります。

『イメージと違う』『打ち合わせ内容と違う』というように、トラブルもありがちな形態です。

請負契約とは?

請負人がある一定の仕事を完成させ、注文者がこれに報酬を支払う契約をいいます(民法632条)。一般的には建物の建築とか土木工事など有形的な仕事について締結されます。注文者は完成した目的物の引渡しを受けるのと同時に報酬を払えばよい(同法633条)。これに瑕疵があれば修補や損害賠償の請求ができる(同法634条)。また、注文者は仕事が完成するまでならいつでも請負人の損害を賠償して契約を解除することができる(同法641条)。なお、土木建築等の業者との請負契約については、紛争予防のため必ず法定の内容の書面(通常は契約書)を作成交付しなければならず(建設業法19条)、工事について紛争を生じたときは、建設工事紛争審査会でもその解決を図る途が開かれている(同法25条以下)。

注文住宅とは

注文住宅とは、所有している土地や購入した土地に、建築を別発注して自分好みの建物を建てる住宅を指します。「注文」ともいいます。

この記事の作者

2010年から(株)ロータス不動産代表。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。デリードコーポレーション(現株式会社セレコーポレーション)でマンションのマーケティング・商品企画を、ヤマト住建株式会社で建売分譲の開発と販売を経験しました。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。

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