個人の物件を内見するときのお願い・ご注意

プライバシー、鍵の手配、もろもろの事情があるため、いつでも内見ができるではありません。できるだけ早めに内見時間の調整を依頼しましょう。関係者の都合がありますので、できれば1週間前程度がいいでしょう。

他人の家ですから資産として扱われます。商品ではありません。十分な尊重をしましょう。

手数料の割引や第三者的な視点での仲介が欲しい場合は客付け業者に依頼すべきですが、すぐ買うわけではないので、とりあえず見たいという場合には、元付業者に依頼するほうがいいかもしれません。

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個人所有の住宅を内見するときのお願い

個人の住宅の内見を希望する場合、買主であるお客様側でも、配慮していただきたい事項があります。マナーといってもいいかもしれません。個人が所有する物件は、「プライバシーを見に行く」ことに該当するからです。

個人の家として認識する

個人の家ということは、商品ではないということです。

たとえば、収納内部をみること。個人所有の物件でも、収納部分を希望に応じ開けて確認してもよいのですが、必ず許諾を取り付けてください。普通は快く応じてくれるものです。しかし売主さんの事情や人柄によっては応じない場合もあります。

ただし、仮に空室だったとしても、許諾なく室内の撮影をすることは厳禁です。

あと、悪口を並べ立てて価格交渉の材料とするのはやめましょう。悪口を言われていい気はしません。売主も人間ですから尊厳もあります。そもそも悪口を言われれば、真剣な検討者かどうか判断にも迷います。

早めに依頼する

個人所有の家は居住中、空室にかかわらず、売主、仲介業者(元付け・客付け)が内見に関与します。快く迎えるため、清掃をしたり準備をすることもあります。

したがって、「いまから見たい」と連絡したり、「明日の朝みたい」と夜に連絡をいただいても、十分に対応できないこともあります。対応できた場合には、裏ではてんやわんやになってることもあります。

なるべく早めに、目安としては1週間前程度には、内見を依頼するようにしましょう。

購入対象として内見する

個人所有の家はプライバシーの塊でもあります。内見は「プライバシーを見に行く」ということです。それに加え、客付け業者に内見を依頼する場合には、売主個人、元付業者に対応を依頼することになります。

そのため、客付け業者の経由して個人所有の物件の内見を希望する場合、「購入期待値が高い物件の最終確認」(購入前提の内見)という位置づけが良いでしょう。

お客様によっては探しはじめの段階で、買うべき家の方向性を見定めたり、関連の情報の収集をしている段階のお客様もいると思います。「これから購入物件のイメージを固める」「目を肥やすための訓練中」という方々は、あえて個人が所有する住宅を内見を、客付け業者を経由して依頼することは不要かもしれません。

個人住宅のパース

個人住宅は商品ではありません。見る側にも相応の意識と覚悟が必要です。

資金関係を明確にする

資金関係とは、自己資金とローンにまつわる情報のことです。ローンにまつわる情報とは、ご年収、ご勤務先、勤続年数etc,です。

リフォーム予算も重要です。リフォーム予算がないのであれば、きれいな家を探さなければなりません。

これらの情報は売主との交渉では、オブラートに包みながらも伝えることになりますので、この情報を共有していただくことが必要です。そもそも、プロフィールがわからなければ、内見に応じてもらえないこともあります。

資金関係の情報は個人情報バリバリの情報で、本来ならお伝えしたくないことです。しかし、いづれは避けて通ることができないことでもありますので、ここは観念をしてください。

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重視ポイントを共有する

検討にあたり事前にわかっておきたいことがあれば共有するようにしましょう。

例えば駐車場の有無、ペットの可否、事務所の可否などですが考えられますが、「その要素が満たされなければ買うことはあり得ない・妥協できないポイント」のことです。ペットを飼育しているご家庭ならば、ペット不可はあり得ないと思います。

複数の関係者を動かしますので、事前確認でわかることで断ることはしたくないものです。

内見後の感想を返す

内見後のレスポンスも重要です。感想とは、感じたことのフィードバックです。無反応な方が多いのが現実ですが、売主も仲介人(元付・客付)も人間ですので何かと気にするものです。

結果として購入を見送る場合にでも、売主さんにも伝わり、ネガティブな意見でも参考になります。ます。内見をしたからには、フィードバックする責任はあるとお考え下さい。

元付に依頼すべき?客付けに依頼すべき?

売りに出されている物件の取引を希望するとき、広告している業者だけでなく、別の業者を通して取引をすることも可能です。別の業者を通す場合、共同仲介という形をとります。

共同仲介と客付け・元付

共同仲介とは、複数の業者で一つの取引を執り行う形態です。これに対して、1社が双方の取引に関与することを単独仲介といいます。このとき、不動産を購入したい人に対応する業者している業者を客付け業者といいます。一方で、売主から買主を探すことを依頼された不動産会社を元付業者といいます。共同仲介という形態をとれば、広告をしていない業者でも、物件の取り扱いをすることは可能です。

なぜ客付け業者に仲介を依頼するの?

元付業者に取引を依頼するより、客付け業者を立てて取引を進めたほうが有利なことがあります。その場合にはあえて客付け業者に依頼することも考えられます。

元付業者では、とりあえず内見をさせるために、ネガティブ情報を後出しにすることもあります。他にも、元付業者がしつこい業者で有名だとか、元付業者がスキル不足で不安だとか、様々なケースがあります。

当社のように客付け業者として活動する場合には仲介手数料が安いというのが多いですね。

しつこい不動産営業マン

中にはしつこい営業マンもいますので・・・

「とりあえず見たい」という場合

資金関係の情報も言いたくないし、買うべき時期はまだ先、そもそも買いたいかどうかわからないので、検討理由を言語化できないという状況もあると思います。「とりあえず見たい、しらんけど」という場合ですが、その時はどうすればいいでしょうか。

元付業者に依頼する

現段階では、内見活動は、広告の業者に依頼をすることが望ましいかもしれません。元付業者の担当者は、売主に報告する手前、集客ができないということは言いたくありません。どんな細いチャンスでもあれば助かるという心境なので、何も言わず案内をしてくると思います。

当社が元付であっても、やはり同じように対応します。売り側の業者の立場であれば、一般のお客様はもちろん、客付けの各業者にも同様です。「買う前提などといわず、気軽にどんどんお越しください」と対応しています。

仲介業者さんのなかには、マナーなど考えず、冷やかし同然で案内をする客付けの業者さんもいます。しかし、内見時には冷やかし同然であったとしても、数か月後には、真剣な検討の対象として戻ってくる可能性もあるかもしれません。

外観・環境などを事前に研究する

しかし、元付業者に内見を依頼することはリスクがある場合もあります。元付業者が非常にしつこい担当者だったりすることなど、よくある話です。

心配な場合には、まず、物件の外観・環境・立地をみてみましょう。不動産の価値の7割・8割は立地が占めると言われています。かなりの有益な情報が取れるはずです。環境・立地をみれば、検討の対象外になる物件かどうか、多くの場合にわかります。それでも見てみたい場合には元付業者に頼んでみましょう。購入まで期待できる場合には、客付け業者に依頼する作戦もあると思います。

室内室内がきれいな物件ならば「丁寧にお使いです」「美室」「築浅・○○年にリノベーション実施」などの文言を発見できますし、何もなければリノベーションが必要な部屋です。そもそも、室内はリノベーションできてしまうのでそれほど重要な項目ではないと割り切ることもできます。

詳しくは「いい物件探しには現地の下見がお勧め」でもご説明をしています。

この記事の作者

2010年から(株)ロータス不動産代表。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。デリードコーポレーション(現株式会社セレコーポレーション)でマンションのマーケティング・商品企画を、ヤマト住建株式会社で建売分譲の開発と販売を経験しました。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。

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