「専任返し」の弊害と見分け方

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「専任返し」の弊害と見分け方』のまとめ

専任返しとは、買取業者の物件仕入のとき、返礼として、商品化した物件の売却を、通してくれた仲介会社に再販売を任せることです。

売出の物件価格が、適正価格より高くなることが、商品化された物件の買主(消費者)にとっての弊害です。

買取の売買価格が適正価格より安くなることが、元々の売主(仕入対象となる物件の売主=一般個人)にとっての弊害です。

このページでは「専任返し」の弊害と見分け方についてご案内します。

専任返しとは

買取業者が売買事業のために物件を仕入れるとき、仲介会社を経由して物件収集をすることがあります。買取事業者が仕入れることができたとき、その返礼として、商品化した物件の売却を、「専任媒介」として仲介会社に任せて再販売するという場合があります。これが「専任返し」です。専任返しとは、商品化のための物件仕入れにおける不動産業者の慣習です。

物件を卸す

仲介業者が買取業者を買主として仲介することを「卸す」と言います。問屋の卸しになぞらえた表現だと思われます。卸した物件の再販売の委託をとれると、最終のユーザー(エンドユーザー)への仲介までに、業者は累計4か所から手数料を取れるので、上手くハマると非常においしい取引です。

物件の流れは個人(1か所目)⇒買取業者(2か所目)⇒商品化(3か所目)⇒個人(4か所目)という流れになります。

いささか弊害がある取引

仲介の不動産業者に一方的に有利なだけで、下記のように、消費者にとってはやや弊害があります。そのため専任返しを行う不動産業者の営業姿勢は疑わしい可能性があります。営業姿勢が疑わしい不動産会社が、あなたにだけは親切にしてくれることはありません。

一方で、「未公開」など、不動産取引が不慣れな買主にとっては、煽りが利く特殊な状況が演出できるで、買主にしてみると、正常な判断を失わせる可能性があります。「諸般の事情を差し置いて、高くてもかまわないからこの物件限定、この物件限定」などの事情がない限り、取引は慎重にすべきかもしれません。

もちろん、素材物件の売主にとっては売渡価格に不利になる場合があります。専任返しは1社限定の販売のため、販売力が落ちます。売主にとっても、専任返しをする不動産会社とは、取引は慎重にすべきかもしれません。

どのような物件か

商品である物件が専任返しの対象となります。つまり、専任返しは以下の物件で生じます。

  • 建売一戸建て
  • 条件付きの土地
  • 新規・未入居のリノベーション住宅

リノベーションは新規であることがポイントです。数年前にリノベーションされた物件は、多くの場合居住中ですが、空室でも個人が売主であることがほとんどです。

誰がやっているのか

現場の不動産界隈では、営業所レベル・担当レベルでは日常的で、背任的な行動ですので商売のモラル的にはアウトですが、違法ではありません。そのため、多くのケースで実際に行われています。大手業者も例外ないようです。大手仲介業者は表向きはコンプライアンスを重視していますが、広義では、コンプライアンス違反の疑いが濃厚な営業活動ともえいえます。

専任返しの解除

専任返しをしている物件は販路が制限されますので、一般的には売りづらいものとなります。このままだと、売れないこともありそのため、長期間に渡り専任返しをしている物件は、売主の判断でいづれ解除されます。

しかし、売れていないという実績があるので、専任返しを解除されると、ときどき、販売価格を値下げされることがあります。値下げ物件は価格交渉・値引き交渉はできない可能性もありますが、不適正価格で買うよりましです。また、少しお待ちいただけると、手数料無料として再登場する場合もあります。この観点からも、お時間がゆるすのであれば、お待ちいただいたほうがいいかもしれません。

消費者にとっての専任返しの弊害

購入を希望する個人

物件が高くなる可能性

まず第一の弊害は、物件が高くなる可能性です。専任の期間は、通常は期間は1~3ヶ月間程度ですが、仲介業者を専任にして売却のルートを絞れば、売却期間は掛かるようになるのが一般的です。つまり、売主は専任返しをするときには、売れないリスクを覚悟しているわけです。その分、専任の期間においては、価格を上乗せする場合があります。

仲介業者を選択できない

専任返しをしている期間において売り側の仲介業者が物件の囲い込みをすることがあります。このような場合には、買主は仲介業者を選択することができません。たとえば当社のような仲介手数料無料の業者を選択することはできません。あるいは、信頼している仲介業者を入れたい場合にも、選択できない場合があるのです。

専任の解除

なお、買取業者も売れないと事業になりませんので、通常は1~2か月程度では専任は解除されて、リリースされてきます。まれに、気のいい売主さんでは、まれに成約するまで期限を延長しつづけるケースもありますが、そういうタイプは仕入力の弱い中小零細の売主が多いようです。リフォームが雑だったりするので、長期間かかっても売れないという光景がよくあります。

売却を希望する個人

仲介業者は「専任返し」を対応してくれる買取業者に、優先して卸す傾向があります。つまり特定の軽主に紹介先を偏在させてしまう傾向にあります。専任返しをしない業者は後回しになるわけです。

卸すにあたっては、販売方法に縛りが出る以上、時間がかかることを想定しなければなりません。その分のリスクを取るため、買取業者は安く仕入れていることがあります。安く仕入れて高く売ろうとするのです。原初の売主さんの利益を害している可能性が懸念されます。しかし後日の値下げを想定して、売り出し価格は最初はあえて高めに設定してしていることも多いようです。、仲介業者は買取業者に利益構造はよく把握していないので、このような対応も可能です。

専任返しの見分け方

リノベーションマンションや新築一戸建てが「専任媒介」「専属専任媒介」で売り出されていることで、重要なポイントです。販売されている物件の状況で、活動の姿勢やポリシーを察知しなければなりません。

購入を検討されているお客様は、検討対象の物件のことを調べれば十分にわかります。

少し手間がかかるのは売却を検討されているお客様です。売却のお客様は、委託先の不動産会社のことについて調べなければなりません。

販売されている物件の状況で営業姿勢を察知しますが、大手不動産会社の場合は支店や営業所のことについて調べましょう。仲介会社は支店長や営業所長の姿勢が強く反映されるので、支店の状況を調べれば十分です。

「取引態様」を見る

商品物件は新築の一戸建てやリノベーションマンションで行われますので、新築の一戸建てやリノベーションマンションの取引態様を確認しましょう。取引態様は物件概要・販売概要の一部に書いてあります。

専任返し

以上の画像のように>取引態様の部分で、「専任」「専属」の文字が書いてあれば、専任返しの可能性が高くなります。

ただし、わかりづらいのは、「仲介」「媒介」と書いてある場合です。これは「専任」「専属」「一般」のすべてに当てはまります。不動産サイトでも、suumoなどではすべて「仲介」でまとめているので、わかりづらいと思います。

以前は、取引態様の部分で、「一般」と書てあれば、専任返しの可能性は低かったのですが、一般媒介を活用した不動産の囲い込みが多くなってきており、一般媒介の専任返しという現象も増えてきています。

他の仲介会社の広告を確認する

念押しとして、調べたい物件が複数の仲介会社から広告を出されているかどうか、確認しましょう。本来、売主である業者は販売のルートを制限したくないので、自主的に専任で売却委託をすることはありません。そのため、複数の不動産会社から調査ターゲットの物件が広告されているのが健全な状態です。

物件の名称、価格、面積、所在階などで一致する物件が複数の業者から出されているか、確認をしましょう。

売却検討者なら複数確認

売却委託を検討する場合は営業姿勢の見極めです。ターゲットとなる不動産会社(営業所)の物件が出す広告や会社の物件サイトで、新規リノベーション物件を探してください。

売主である業者は販売のルートを制限したくないので、複数の会社から出されているのが本来の姿です。それにもかかわらず、販売活動をしているのが限定1社の場合は、専任返しの物件とみてもよいでしょう。

多くの不動産広告では、「仲介」「媒介」と記載がほとんどなので、しっかり確認しなければなりません。専任返しをしていると感じたら、その不動産会社へ売却を委託するのは、中止すべきです。不公平な営業活動をする可能性があります。

相手先に聞く

調査対象となる気になる物件について、買主の立場にて(買主のフリをして)m対象となる不動産会社に電話をして、聞いてみましょう。

※※「○○マンションは御社の限定物件ですか? 専任物件ですか?」※※

通常の不動産会社なら、いわゆる「ドヤ顔」で「その通りです!」と答えてくれるはずです。しかし、これで専任返しの確定が確認できますので、営業姿勢に疑いを持つべきと言えるでしょう。

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