不動産業者がお客様の個人情報を聞こうとする事情

この記事の筆者:春日秀典
不動産業者が個人情報を確認するときは、セキュリティ、ご検討物件とローン関係のミスマッチの有無、お客様の熱意等、いくつかの要素を確認しています。
当社では、「しつこい営業はしない」と明確にしていますので、初回のお問い合わせでお聞きする事項は、お名前と返信用メールアドレスだけです。しかし内見対応をするときには、詳細のご事情・情報を確認させていただいています。
不動産の商談が進めるときには、いづれお客様の個人情報を共有すべきタイミングがきますので、ご容赦ください。
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目次
なぜ個人情報を聞こうとするのか
しばしば、、アンケート」と称してお客様の情報を聞くことがありますが、、ご検討物件とローン関係のミスマッチの有無、お客様の熱意等、いくつかの要素を確認しています。今は物騒な時期ですので、お客様のほうが怖いこともあります。セキュリティの面も重要な要素です。
ミスマッチの有無を確認する
ローンの事情などを確認させていただくことで、借入可能額の側面からご購入が可能かどうか、資力の情報を確認します。売買を取り扱う業者であれば、金融機関の判断傾向は理解していますから、簡単なローンシミュレーションを行うことで、ミスマッチの有無の情報をすぐにご提供できます。
仮にミスマッチがあったとしても、つぎのご検討物件をえらぶときに、購入可能な物件の傾向、有利な金利や借入先の情報の情報を提供できる可能性があります。
過去に金融機関で断られた経験があるような場合でも、借り入れの可能性を広げることができる可能性があります。
セキュリティ的な事情
客様の素性を確認することなく内見に応じるのは危険であるといえます。、売り物件は商品というだけでなく、個人情報の情報の塊です。強盗が将来の下見のために内見をしていないとも限らないわけです。
個人売主の場合は、当然、個人の生活に関する情報がいろいろ配置されています。商品物件でも、将来はまだ見ぬ方が所有する家になるものです。
また、お客様と不動産業者は密室で相対することになります。昨今では物騒なことも多く、営業パーソンのセキュリティのためにも、確認をすることになります。
真剣な検討者であることの確認
個人情報は、お客様自身も「いつかは明かさなければならない」ものだと解っていても、「いますぐ伝えるには抵抗がある」という場合もあります。このようなステージでは、個人情報を明かすことは拒否をすべきでかもしれません。
もともとは知らない人同士なのですから、ある意味当然です。信頼をしていない人や業者には、わざわざ明かす必要はありません。あるいは真剣ではない物件ついても同様です。
逆に言うと、曖昧な検討ステージを過ぎると、個人情報を共有して、商談を前に進めなければならないと、お客様も認識しています。不動産業者の側でも、真剣な検討者であると読み解くことができます。
参考程度の見学なので詳しい準備は不要と伝える
不動産業者は1件の内見につき、ある程度の時間をかけて準備をしていきます。もし『参考程度の見学なので詳しい準備は不要』ということであれば、業者には、その旨を率直に伝えていただいたほうがいいかもしれません。
所有者の情報、税額の確認、近隣の相場、マンションであれば管理状況の情報の確認・把握などなど、お客様の質問にそなえ、いくらかの準備をおこなっています。鍵を取りに行くだけでも、場合によっては片道1時間以上の時間をかけて取りに行く場合もあります。1つの内見に数時間の時間をかけていることもあります。
そのため、真剣ではない物件であることが明瞭な時はその旨を、真剣な物件であるときはその旨をお伝えいただくことによって、業者は下準備を効率よく進めることとができるようになります。「ホットではない客」と認識されれば、しつこい営業を避ける手助けにもなります。
個人情報の流出は大丈夫なのか
どの不動産業者にも守秘義務がありますので、個人情報の流出は、過度な心配は不要だと思います。営業マンの出入りが激しい会社はモラルが低くなりがちですので、警戒は必要かもしれません。
守秘義務
不動産業者には宅地建物取引業法にもとづく守秘義務があります。まっとうな会社なら、個人情報の取り扱いは最も神経をとがらせています。プライバシーポリシーを制定しています。
プライバシーポリシーの有無と、まっとうな会社かどうかを心配していただければ、個人情報の流出に過度な心配はいらないと思います。
たとえば、当社では、一時的に受け取った情報以外の個人情報はサーバー保管をしません。センサティブ情報を預かる場合には紙で預かります。不要となったら情報はご返却するかシュレッダーで処理をしています。
【ご参考】当社のプライバシーポリシー
まっとうでない会社は?
とはいうものの、まっとうじゃない不動産会社も存在するのも事実です。ダメな不動産会社でも、とくに営業マンの出入りの激しい会社にはリスクもつきものです。
人為的な流出が起こるとすれば、営業マンの出入りが激しい会社から持ち出されることです。営業マンの出入りが激しい会社では、出入りをする営業マンが、お客様の個人情報を持ち出して代謝します。
また、著しくモラル低い会社では、個人情報の流出させて、売り出されるようなこともあります。短期間のうちに出入りの激しさを確認することは難しいと思いますが、出入りの激しい会社の傾向を理解できれば、リスクを低減させることはできます。
筆者も不動産会社の末端に在籍していた時は、そのような場面は営業の現場で目撃したり、他社の動向を検分してきましたが、会社の規模や上場の有無に関係ないようです。
著者:春日秀典
2010年から(株)ロータス不動産代表。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。デリードコーポレーション(現株式会社セレコーポレーション)でマンションのマーケティング・商品企画を、ヤマト住建株式会社で建売分譲の開発と販売を経験しました。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。
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ロータス不動産は2010年創業で着実に実績を重ねてきました。「ロータス」とは英語で「蓮の花」のことで、よく智慧や慈悲の象徴されます。綺麗ごとだけではない不動産の世界でも、良い水先案内人として、美しい花を咲かせる存在でありたいという考えています。
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