住宅ローン金利を決定する要素

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住宅ローン金利を決定する要素』のまとめ

変動金利はゼロ金利の影響で店頭金利は同じままです。固定タイプの店頭金利は「国債の市場金利」が基準になりますので微動があります。

一般銀行では、店頭金利から、審査により、お客様ごとの金利優遇幅が差し引かれて、保証料、その他の要因が加わり、住宅ローンの提示金利が決まります。

ネット銀行やフラット35では、お客様ごとの優遇幅という概念がないためシンプルな金利体系です。ネット銀行は承認のハードルで調整をします。

この記事のトピック:

住宅ローンは固定か変動か

このページでは住宅ローン金利を決定する要素についてご案内します。

変動と固定で金利体系はちがう

金利の体系は変動金利系と、固定金利系の2タイプがあります。なお金融理論的には、所定の期間の金利差は、変動も固定も、均すと同じになると言われているそうです。

変動金利

住宅ローンの変動金利は短期プライムレートが基準になっています。短期プライムレートとは、優良企業向けに対して、1年以内の短期で貸し出す時に適用する、最優遇貸出金利(つまり「プライムレート」)のことをいいます。

具体的には、「短期プライムレートに対して○○%の上乗せ」という形で実現します。本来、短期プライムレートは日々の金融機関の取引により変わりますが、日銀のゼロ金利政策により、長い期間、低水準に抑えられています。変動金利は、半年ごと(毎年4月1日、10月1日)にそれぞれの金融機関の利率の見直しを行っています。見方によっては半年固定という考え方を取ることもできます。

変動金利の店頭金利は、ゼロ金利が継続している影響しています。下限に張り付いたままで、金利が動く様子は2020年現在でも動きはありません。

固定金利

固定金利は長期金利を基準に決めていますが、長期金利は10年物の国債(日本国債JGB)の利回りが基準となって決まります。

詳しく言うと、10年物の国債の利回りに連動して「長期金利」が決まります。国債の取引価格は毎日微動していますので、長期金利も毎日微動しています。住宅ローンの固定金利の指標はこの長期金利です。

長期金利が変動すると、住宅ローンの「固定金利型」も連動して上下に動いています。金利は毎月微動していて、固定金利は毎月0.05~0.1%くらい少しづつ動いています。住宅ローンの金利は実行月の金利が適用されますから、いったんローンを借りますと、固定金利では、ローン実行された金利が一定の期間続くことになります。

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銀行の金利を決める事項

金利を決める項目

従来型の銀行

一般の銀行では、店頭金利に対し、審査に基づき、お客様ごとに優遇幅を割り引きします。お客様との取引条件により、保証料やその他の利率を乗せます。このような計算を経て、最終の仕上がりの金利が提示されます。数式にすると以下のようなものです。

一般銀行の住宅ローン金利 = 店頭金利 - 優遇幅( + 保証料 + オプション商品(団信など) + その他 ) 

ネット系の銀行

最安値の金利を提案することが基本ですので、ネット銀行の住宅ローンでは審査によるお客様ごとの優遇幅という概念がありません。一定の優遇幅のみです。また、保証料不要です。オプション商品もありません。結果としてネット銀行の住宅ローンの金利はシンプルな提案となります。

ネット銀行の住宅ローン金利 = 店頭金利 - 優遇幅

フラット35

フラット35は完全な固定金利です。全期間の固定金利では安い住宅ローンですので、金利リスクを一切負いたくない人に向いています。

フラット35では優遇幅という概念もありません。住宅が優良である場合に一定期間の金利の減額があるのみです。保証料は不要です。ただし団信のオプション商品はあります。フラット35の金利は非常にシンプルです。

フラット35の住宅ローン金利 = 金利 - (フラット35Sなどの優良な住宅による割引:5~10年)

店頭金利

店頭金利とは基準金利ともいいますが、銀行が提示する基本となる金利です。

大手銀行における平成30年での変動金利の基準金利は2.475%です。期間限定固定金利は各行によって差異があります。10年以上の固定金利、全期間固定の超長期住宅ローンは別の計算式で計算します。

優遇幅(割引幅)

優遇幅は、取引の条件により決定されます。店頭金利から優遇幅をマイナスして実質金利を算出します。信用度が高いと金利の優遇幅が広がります。平成30年の実勢相場の優遇幅は、▼1.7%~▼2%の範囲です。優遇幅は主に以下の要因で決定されますが、条件による優遇幅の設定は銀行により異なります。

  • 頭金の比率
  • ご勤務先の信用度、勤続年数
  • 収入に対する返済比率
  • 返済期間(完済時年齢)

多くの銀行では、物件の価格以上の借り入れを希望する場合に、優遇幅がなくなるか、縮小される場合があります。最悪の場合は融資不承認もありえます。そのため、諸費用を圧縮して、手元の費用を頭金や諸費用に割り振ることができる仲介手数料無料のサービスは有利な選択肢です。なお、延滞をすると金利優遇は終わります。

保証料

保証料とは「保証人になってもらう費用」であり、保証会社に対して支払うものです。賃貸住宅を借りる場合は半月~1か月の保証料を支払ったりします。会社でお金を借りる場合の保証協会に加入します。このようなシステムの住宅ローン版のようなものです。通常の個人ローンでは、個人を保証人として立てることがあると思います。しかし、住宅ローンは数千万ですから、保証人になってくれる人は多くはありません。銀行も一般個人を保証人として立てられても、受け付けられないことがほとんどです。

そこで、保証料を支払い、保証会社に保証人になってもらいます。これにより銀行は債権を保全できるので、安心してローンを出すことが可能なります。保証料は一括先払いすれば、総支払いでは安くなります。保証料は金利に上乗せして支払うことができます。金利上乗せの場合の通常の料率は0.2%です。

ちなみに保証料は「保険料」ではありません。いわば、「信用」をお金を払って買う行為といえます。もし将来、万々が一お客さんが延滞しても、保証会社が一時的に建て替えて払ってくれます。しかし、ローンの請求権は保証会社に移り、保証会社からの取り立てに変更されるだけです。

※保証料はお客様の信用力に応じて変化します。通常は0.2%~0.5%の範囲のようです。

長期

その他

その他は、団体信用生命保険料、会員料などです。また、一部の銀行では「事務手数料」という形で定率を払う選択肢もあります。この内実は金利です。金利を先払いすることで、金利を安くできるわけです。

各銀行ごとに若干違う考え方

基準金利の設定の考え方

多くの銀行では基準金利から優遇幅を割り引いて、最終金利が決定すると申し上げました。それでは基準金利はどのように決定されるのでしょうか。各銀行のサイトや説明書きの細かい部分を見ると出ています。

多くの場合は、ローンを貸し出す各金融機関が「短期プライムレート」(短プラ)を基準にして、それに連動させています。短期プライムレートとは、優良企業に適用する優遇金利のうち、1年以
内で貸し出す場合の金利のことです。

一部の銀行では、短期プライムレートとの連動をうたわない銀行もありますが、これは金融機関が一存で住宅ローンの金利を決めることができるということで、金融情勢がひっ迫したときには危ないのではないかと、批判する金融機関もあります。

ここでは、各銀行のサイトから抜粋した文言を記します。

三菱UFJ銀行 基準日(※)における基準利率(当行の短期プライムレート連動長期貸出金利)と前回基準日における基準利率を比較し、基準利率の変動幅と同一幅で適用利率を変更します。
住友銀行 新規ご融資利率は、当行所定の短期プライムレートに連動する長期貸出金利を基準とする利率にて決定します。
りそな銀行 ・「変動金利型」の場合、ローン基準金利を基準に定めた当社所定の金利を適用します。
みずほ銀行 ・「変動金利型」の場合、ローン基準金利を基準に定めた当社所定の金利を適用します。ただし、基準日(3月1日、9月1日)以降、次回基準日までに短期プライムレート連動長期貸出金利(期間3年超)が年率0.5%以上乖離した場合は1ヵ月後の応当日より適用金利を見直しさせていただきます。
ソニー銀行 ソニー銀行で毎月決定する基準金利は、資金コスト(住宅ローンの貸し出し資金をソニー銀行が調達するために必要なコスト)や営業コスト、および収益を加味して決定されます。最も大きな変動要因は資金コストで、このコストは変更日前数ヶ月における銀行間で取引されている金利の動向や、国債の利回りの動向など、該当する期間の指標と連動して上下します。
SBI住信ネット銀行 短期プライムレートに連動した金利が適用され、半年ごとに見直しがある。
楽天銀行 新規ご融資基準金利は、市場金利等をもとに楽天銀行が決定し、毎月15日以降に、翌月分の基準金利を楽天銀行ウェブサイトでお知らせします。

各銀行のリンク

主な金融機関のローンページのご紹介です。

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