不動産決済の流れと作業

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不動産決済の流れと作業』のまとめ

決済とは契約によって発生させた取引を金銭の支払いをもって完結させる行為です。残代金を支払い、鍵と権利(権利証)を引き渡します。売買契約の締結時点では紙上での約束でしたが、この日にやっと所有権が移転します。買主は自由に利用できるようになります。多くの場合、決済は買主住宅ローンの金融機関の店頭で行いますが、金融機関も多様化しておりますので、決済の流れも多様化しているように感じます。

このページでは不動産決済の流れと作業についてご案内します。

決済とは取引の完結のこと

決済とは残代金を払い、物件の権利(建物所有権、土地の所有権or借地権)と鍵を受領することです。多額の資金を振込により支払うケースが一般的であるため、金融機関の店頭で行われることが一番多いようです。買主、売主、仲介業者、司法書士が参加の基本メンバーです。現金売買などでは、不動産業者や司法書士事務所の事務室で行うこともあります。このような場合は事務室で作業を行った後、銀行の店頭に移動したり、オンラインで資金の振り込みを行います。オンラインで資金の振り込みを行う場合は、振込送金の上限金額がないか、確認をしなければなりません。

決済により取引きを完結します。実は、この日にやっと所有権が移転します。それまでは紙上での約束でしたが、いよいよ自由に利用できるようになります。一連の決済の作業に要する時間は銀行の事務処理力によって変わりますが、およそ1時間前後です。早ければ40分くらいで終わりますし、長いと1時間半くらいかかります。

資金の支払い

日本国内の不動産の場合は、支払方法は日本円の現金もしくは振込送金が原則です。一部が現金で支払われる場合があります。全額現金は持参リスクにより、小切手はすぐに現金化できないことにより、有価証券・ビットコイン・外国通貨は価格変動リスクがあることにより、原則として利用されません。

参加者する人

決済の場では、買主と売主が参加します。両当事者がそろうと、仲介業者が業務の進行を進めます。ただ、決済の本当の主役は司法書士かもしれません。司法書士は当事者(売主&買主)の本人の認証を行い、書類の真正性を確認し、名義変更などの手続きを代行します。

状況により参加する人

状況により、売主が現在借りている金融機関の担当者が参加します。売主利用のローンが小規模な金融機関の場合、金融機関の担当者が抵当権の抹消書類を持参して、決済の場にて受け取ることがあります。

決済を行うのは平日の午前中

決済は送金を伴いますので、銀行の営業日である平日が原則です。多くの場合、午前中に行います。銀行の送金実務が15時で締め切ることが多いことが背景です。

15時に締め切るため、午後の時間をバックアップにするため、午前に行います。決済においては売主さんの抵当権の抹消も行われることが多く、これがポイントとなります。万が一ミスが起きたときも対処できるよう時間に余裕を持っておく必要があります。

たとえば、振込先の書き間違いなどでミスが発生した場合には、送金元店に振込データが戻ってきますが、午後に時間を空けておけばやり直しが可能です。お恥ずかしながら筆者もこのミスに関わった経験があり、あらためてその意味を実感したことがあります。

加えて言いますと、司法書士が活動するための時間的な余裕も必要です。登記所の事務は17時半で終了しますので、彼らが移動や書類の補正をするための余裕も必要です。

以上から、可能な限りはやめるのがよいとされますが、おそくても午後の12時ぐらい理想です。また、少し遠いところにお住まいの方どうし等の場合、忘れ物などにも備え、早い時間に備えておきましょう。

決済の準備

決済場所と日時の選定

原則として、決済の場所は買主が指定します。

大手銀行や地方銀行、信用金庫など、一般的な住宅ローンを利用する場合は、金融機関のお店で、奥の部屋を間借りして行います。

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現金決済、ネット銀行の住宅ローン、フラット35の場合には、仲介業者の事務所などで行うこともあります。買主で金融機関にパイプがあれば、金融機関の窓口を利用することもあります。一般的な金融機関の住宅ローン以外の資金では、打ち合わせて決定します。

買主の準備

決済は送金元となる口座に自己資金の資金待機をお願いします。諸費用分も合算して送金元の口座に資金待機してください。待機資金の計算は、当社であれば決済の1~2週間前にご案内しております。

必要書類

ローンを利用する場合は、住民票・印鑑証明は金融機関を通して手渡されます。現金の場合はシンプルで、あらめて必要な書類は住民票だけです。そのほか、以下の物品を用意してください。

  • 写真付きの身分証明
  • 金融機関の通帳と銀行印
  • 実印
  • キャッシュカード

売主の準備

抹消書類の受領の手配

抵当権の抹消に必要な書類を「抹消書類」といいます。抹消書類を司法書士が代理受領ができるのか、決済場所の最寄りで受け取ることができるのかを確認し、必要な手続きを行いましょう。

必要書類

転居の登記・抵当権の抹消がない場合はシンプルでです。あらめて必要な書類は印鑑証明だけです。

  • 写真付きの身分証明
  • 実印
  • 着金を確認できるもの(通帳、キャッシュカード、オンライン端末など)
  • 権利証

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【関連動画】「売却に際し遠方の不動産業者に売主が権利証を郵送し後日現金を払う取引は信用できるか」

決済の現場の流れ

司法書士による本人確認・委任状の作成

すべての作業に先立ち、司法書士によるご本人確認と書類の記入があります。所有権移転の登記提出書類(登記原因証明情報、登記提出の委任状、受取の委任状)を記入します。なお、ローン関係の登記は先行して銀行にて記入済みとなっています。

作業は5分くらいです。

ローン実行と残代金の送金

司法書士の書類が確認できれば、これで決済の準備OKです。送金することができます。振込は時間がかかりますので、まず代金の振込、諸費用の引出の手続きを行います。振込にあたっては、所定の金額を振込用紙、引出用紙を記入し、通帳と一緒に銀行担当者に渡して、手続きを行います。この作業は15分~30分くらいです。

引渡書類の作成と授受

売主からの引渡・説明書類など授受

送金依頼をかけますと、送金を待っている間に、各種書類のやり取りを行います。売主から引き渡しに関する書類の説明と記入があると思います。売主が取得したときの物件資料です。適合リノベーションや売主保証などがあるときは、この時に説明があります。この作業は15分くらいです。

管理組合関係の書類

マンションの場合には管理会社に提出する入居届、管理費の自動引落の書類など、何点かの書類の記入があります。当社であれば、管理組合関係の書類はお預かりして、管理会社に送信するところまで対応します。この作業は5分くらいです。

火災保険の契約

事前のお見積やご説明による契約内容にしたがい、申込書の記入を行います。書類は保険申込書と支払書類です。支払は自動引落かクレジットカードです。カードの場合のカード情報は、保険会社のサイトに移動して、オンラインで手続きします。この作業は5~10分くらいです。

権利証の取扱の注意

権利証や各種の書類の取扱のご注意について、司法書士からアドバイスがあるでしょう。主に、パスワードの取扱の注意、実印と別に保管すべきなどです。権利証の郵送先の確認も行います。この作業は5分くらいです。

なお権利証とは平成17年以降(地域によって異なる)あとに登記された物件は、正式名称で「登記識別情報」と呼ばれている場合もあります。登記所のオンライン化がその頃より進んでおり、物件の名義人のIDが記載された情報が交付されるようになっています。オンライン化した登記所から順次、「登記識別情報」として交付されるようになっています。

最終の諸費用の支払い

最終の諸費用とは、具体的には、仲介手数料(仲介手数料無料の場合は不要)、登記費用などです。「引渡書類の作成」などの業務が終わるころには、金融機関の振込処理や現金引出処理が終ります。処理が終わると振込伝票の返却があり、引出し現金が手渡されます。この作業は5分以下です。

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売主の着金確認

売主により、着金確認を行っていただきます。確認が終わりますと無事終了となり、解散となります。この作業は5~10分くらいです。

売主側の抵当権の抹消がある場合は、着金後は司法書士は銀行に抹消書類を取りに行きます。

特殊な流れの決済

上記の標準的な流れとは異なる場合があります。現金、一部のフラット35利用、ネット銀行などの場合です。オンラインバンキングを利用した決済についてのご注意はリンク先をご覧ください。

現金決済や一部のフラット35の決済

現金決済や一部のフラット35利用の場合はローンの利用がないため銀行の応接間が利用できません。

書類の手続きを任意の場所(不動産店、司法書士事務所、お客様の指定の場所)で行い、送金業務を銀行のカウンターで行います。当事者が複数あつまり、書類の仕事になりますので、場所の設定は落ち着いた場所がよいでしょう。多くの場合は不動産店の応接室になると思います。

書類の確認を終えてから、銀行店頭に移動します。店頭にて送金を行います。1日当たりの送金額の上限を解除すれば、店頭で行う作業を、オンラインの振込で送金できるかもしれません。その場合は銀行に移動する必要もありません。金融機関のルールを確認をしてみましょう。

売主さんの着金が確認できれば、終了です。売主さんの着金確認は、多くの場合電話で行います。通常は電話での確認を受け付けてくれるはずですが、銀行にもよるかもしれません。着金確認の手段は、売主さん側の責任で銀行店頭にご確認をしていただいておくといいでしょう。

ネット銀行の決済

ネット銀行の場合は物理的な店舗がありませんので、銀行で集まって決済をするという概念がありません。

あらゆる支払い項目が振り込みになりますので、事前に、売却代金、仲介手数料など各種費用の振込先の確認が大切となります。

当日の決済手続きは任意の場所(不動産店、司法書士事務所、お客様の指定の場所)で行います。当事者が複数あつまり、書類の仕事になりますので、場所の設定は落ち着いた場所がよいでしょう。多くの場合は不動産店の応接室になると思います。

この振込先と金額の明細は不動産業者が調べて、ネット銀行と打ち合わせをしてくれますので、来るべきローン契約ときに、その内容を確認して、承認を行います。ここまでが下準備です。

決済日の当日はネット銀行指定の司法書士が書類の確認をしますが、点検が終わりますと準備完了の合図を司法書士が銀行に連絡して送金実施となります。

残代金のほか、あらかじめ登録した振込先に一気に送金されますので、現金にタッチすることはありません。

買替の場合の決済

買替は、まず売主として決済に臨み、同じ日に買主として決済に臨みます。売り決済を行い、移動を含め間に30分~1時間おいて、買いの決済に臨みます。したがって、半日は完全に拘束されると考えてください。売りの決済を午前、買いの決済を午後に実施など、珍しくありません。

決済後の作業

決済日当日から所有権がかわりますので、買主は自由に利用することができます。

新しい権利証(登記識別情報通知)

書類が届くのは後日になります。決済が終わると、ただちに司法書士は法務局におもむき、当日中に登記の手続きを行います。このため登記日付は決済日が記入されます。法務局内における登記手続きの仕上がりは1週間くらいです。法務局からは登記識別情報が発行されます。通常は司法書士が受領します。>その後、登記識別情報は司法書士が確認のうえ、新しい権利証として司法書士事務所により装丁されて、後日郵送されてきます。決済日から見ると、権利証が届くまで、通常は2週間くらいはかかります。

下の写真が権利証(登記識別情報通知)のサンプルですが、英数字が印刷されて、シールで隠しています。この英数字と実印、印鑑証明があると権利の移転が可能になってしまいます。将来売却するとき以外、これを見る必要はありませんので、そのままにしておいてください。

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