不動産でかかる税金の一覧はこれ!
不動産の税金は取引のステージでかかる税金があります。税率の設定がいろいろいありますが、課税の項目はシンプルです。
購入時に印紙税(国税)、登録免許税(国税)、不動産取得税(地方税)などがあります。
保有時に固定資産税(地方税)がかかります。
売却時には売却益が生じると譲渡所得に対して所得税があります。
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author:春日秀典
目次
取得時の税金の種類
印紙税
印紙税は個人、法人問わず契約文書に対して課される税金です。不動産売買の契約に関する印紙は軽減措置があります。
売買契約書
売買契約書には印紙税(国税)がかかります。印紙税は契約金額によって決まっています。現時点までは、1,000万円超5,000万円以下のときは1万円、5,000万円超1億円以下のときは3万円、1億円万円超5億円以下のときは6万円です。現在は令和6年3末までの時限措置となっていますが、これまでのところ延長々々がつづいています。
住宅ローン契約書
住宅ローンの借入契約にも印紙税(国税)がかかります。現時点では契約金額が500万円超1,000万円以下のときは1万円、1,000万円超5,000万円以下のときは2万円、5,000万円超1億円以下のときは6万円となっています。
消費税
個人間売買では、不動産売買の消費税は土地建物とも非課税です。売主が課税法人のときに建物に対して消費税が課税されます。消費税は土地に対しては非課税です。
登録免許税(国税)
登録免許税とは不動産登記を行うときのかかる税金です。住宅ローン控除が利用可の物件は、同じ基準ですので、登録免許税の軽減も受けることができます。
- 【土地所有権移転登記】:戸建購入のうち、いわゆる土地の「名義の変更」です。
- 【建物所有権保存登記】:戸建購入のうち、建物を新築・購入したときなどに行なう、最初の登記です。
- 【建物所有権移転登記】:中古住宅購入のうち、いわゆる建物の「名義変更」です。
- 【抵当権設定登記】:戸建購入の際、ローンを使う場合は抵当権が設定されます。債権額(=借入額)に応じて登録免許税が変わります。
不動産取得税(都道府県税)
土地建物を取得した際にかかる税金です。不動産取得税は登記情報をもとに、都道府県庁から納税通知書が来ます。税率は評価額の3%です。要件を備えた居住目的の一般的な住宅の購入なら、軽減措置を受けられる場合があります。軽減措置を受けられる基準は、おおむね住宅ローン控除と近い基準です。ローン控除が利用可なら不動産取得税の軽減を受けられると理解しておけばよいでしょう。
その他
多くの場合では、売買契約の決済時に固定資産税に対して清算を行います。関東圏では1月1日基準、関西圏では4月1日基準で起算します。
保有の税金の種類
固定資産税・都市計画税
固定資産税・都市計画税は土地・家屋・有形償却資産を課税対象としています。土地と家屋については登記簿等で所有権移動の実態を把握しています。都市計画税は、市街化区域で課税されます。東京都の場合、固定資産税は課税標準額の1.4%で、都市計画税は課税標準額の0.3%です。課税標準額の決定は、土地は評価額から減免措置を計算し、課税標準額を決定しています。建物は評価額が適用されます。評価額並びに課税標準額は評価証明を見ると確認できます。
なお、不動産収入がある場合には、不動産所得にかかわる所得税がかかります。他の所得と合算して税金を計算する総合課税です。
売却の税金の種類
所得税(譲渡所得)不動産を売却するときにかかる税金は、印紙税と所得税です
譲渡の所得の税金
譲渡所得とは「利益」に対して課税されます。詳しくは減価償却などありますが、かいつまんで言うと、「利益」とは、不動産を売却した価格から、売却に要した経費と取得に要した経費を差し引いた後に残ったものです。
不動産の譲渡所得に対する所得税は、通常の所得から分離して、別枠で計算をすることになっています(分離課税)。税率も異なり、所有期間が短いほうが高い税率が課税されます。
印紙税
印紙税は契約金額によって決まっています。売却の時も冒頭でご紹介した「売買契約書」の印紙と同じ税額です。
不動産の「売る」「買う」の正しい判断をお助けするため正しい情報を提供するブログです。不動産屋の社長が2010年の創業から運営しています。
この記事の作者
私が担当します:春日秀典
2010年から(株)ロータス不動産代表。ヤマト住建(株)等OB。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。
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