物件概要の情報の裏を読む

物件概要の事例

不動産の広告はいろんなタイプがあります。各社のホームページ、商業ウェブサイト、販売図面、チラシ、投函などはもちろん、違法なステ看などもあります。マンションポエムなどといいますが、大きな字で書いてある言葉はいいことしか書いてないので、読んでも読まなくてもかまいません。

しかし、物件概要には、物件の情報が詰まっていますから、面倒くさくても丹念に読まなければなりません。字は小さいですが、むしろこちらの方が重要です。「小さな文字だとしても必ず書かなければならないこと」が書いてあります。本来なら触れられたくないが、触れなければならない事項については、必ず物件概要に書いてあります。そのため不動産の取り扱いに慣れた人ほど、物件概要から読むようになると思います。

物件概要は情報の宝庫

下記に物件概要の例を挙げます。

事例の物件概要は某ポータルサイトの掲載事例を、項目はそのままに配置は少し変えて掲載していました。物件概要はどの広告でも大体このような感じになっていると思います。なお、事例として活用したこのサイトは少し詳しい部類です。

物件概要の例

物件種目 中古マンション
建物名・部屋番号(説明 サンプルマンション新宿
交通(説明 東京メトロ副都心線 / 東新宿駅 徒歩4分
所在地(説明 東京都新宿区大久保2丁目
価格(説明 4,280万円(税込)
管理費(説明 15,600円 修繕積立金 15,600円
間取り(説明 2DK+S
専有面積(説明 78.62m²(壁芯) バルコニー 11.30m²
階/ 階建(説明 7階 / 8階建 建物構造(説明 SRC
築年月(説明 1977年3月
(築43年3ヶ月)
総戸数(説明 28戸
土地権利(説明 所有権 敷地面積(説明
管理形態・方式(説明 自主管理 国土法届出(説明
リフォーム・リノベーション履歴(説明
借地期間・地代(月額) 権利金
敷金 / 保証金 - / - 維持費等
その他一時金 なし 条件等
駐車場 / バイク / 駐輪
ペット(説明 現況(説明 空家
設備・サービス(説明 給湯、都市ガス エレベーター 道路幅・方位(説明
備考(説明
主要採光面:東向き
施工会社:株式会社新工務所
用途地域:商業地域
自治会費月額200円
引渡し(説明 相談 取引態様(説明 専任媒介
物件番号(説明 1056024135
情報公開日(説明 2020年5月5日 次回更新予定日 2020年6月2日

各項目の見方

データの裏にある「意味」を掘り下げていきます。

不動産の取引は金額が、高額で困ったことに変数が多いものです。そのため、心配ごとも増えそうですが、意味まで気を配るべき事項は、実際には、それほど多くはないかもしれません。

建物名

マンションの場合、部屋番号が書いてあることはほとんどありません。公式には個人情報の保護とされていますが、ライバルの仲介業者が売主さんに直接飛び込んで「抜き」をされるのを防止する意図もあります。

ちなみに、建物名が書いてないケースは珍しいといえます。物件名すらわからなければ、お客様が検索エンジンやSNSなどで情報の補完をすることができません。そのような場合は不親切な広告と言えると思います。隠す意図を疑うべきです。

マンション名からブランドを想像できます。ブランドが想像できると管理体制などが想像できます。

徒歩分数

徒歩時間は1分=80mとなっています。施設に対して土地のもっとも近い部分から計算しています。横断歩道や踏切り等を横断するとき、信号待ちの時間は考慮していません。実生活の感覚では2、3分足す必要があります。

所在地

不動産の広告で所在地と書けば通常は住居表示です。住居表示とは住民票の住所です。地番と書いてある場合もあります。その場合には住居表示を別途確認しなければなりません。

価格

不動産広告の価格はすべて消費税込みの価格です。個人が売主の場合は非課税ですので、そのままの金額です。

ただし、課税か非課税かは書いてあることがほとんどありません。サンプルのように税込と表示されているケースがありますが、どちらかというと少数派です。

税込と書いてある情報は親切です。消費税が含む場合には売主は課税業者ということになります。ローン控除が特定取得になるかどうか、仲介手数料無料になる物件かどうか、重要なヒントになります。

管理費

マンションの場合には、管理費・修繕積立金などの課金があります。物件概要に記されている管理費などのデータは広告時点の情報です。将来の値上がりの予定は、別途確認をしなければなりません。

管理費以外の課金(例:組合費、自治会費)などの場合は、「備考」に記載がある場合があります。

間取り

Sの表示がある場合、その場合は納戸(strage=倉庫)といいます。実質は部屋として利用できます。建築基準法の基準に対して一日あたりの日照時間を満たさない場合、居室として表記ができないため、このような表現となります。

L(リビング)表示をすることができる部屋は、1室タイプなら8帖以上、2室タイプなら10帖です。それ以下のばあいには「DK」の表示になります。なお、1室タイプで4.5帖、2室タイプで6帖以下の場合には「K」の表示になります。

専有面積

不動産広告では、マンション・戸建てともに、通常は「壁芯」の面積が表示されます。マンションの場合はこのほかの計測基準として「内法(うちのり)」の面積が表示されている場合があります。

内法面積とは登記簿に記載している面積のことです。マンションの新築分譲時は、通常は壁芯の面積が表示されています。中古マンションの販売情報で内法面積が表示されている場合、壁芯面積を調べることができなかったということを意味します。

このような場合、新築時には、分譲マンションではなく、賃貸マンションとして建設された後、オーナーの以降で区分として小分けされたマンションの場合もあります。管理会社を確認して、管理体制を確認すべきフラグです。

階/ 階建

マンションの場合

マンションの場合、所在階で眺望を想像します。低層階の場合には、グーグルマップなどで、周辺の見晴らしを確認しましょう。

マンションの総階数も気にすべきです。こちらもグーグルマップなどで、周辺のマンションと比較します。比較の対象は同じ道路のならびのマンションです。同じ道路に面するマンションの総階数と、狙っているマンションの総階数と比較して、他のマンションと比べ、著しい差の有無を検討します。周辺より高い場合は既存不適格の可能性を疑います。周辺より低い場合は容積率の余りの可能性を検討します。

一戸建ての場合

一戸建ての場合には、階高で、庭のゆったり感を想像します。2階建てならゆったりとした敷地利用を、3階建ての場合には、敷地は有効活用されたものとして想像します。

建物構造

マンションの場合

マンションの構造では、S造(鉄骨造)かどうかを注目します。(タワマン以外の)S造は性能、税法上の耐用年数・資産性が若干下がるとされています。SRC(鉄骨鉄筋コンクリート)、RC(鉄筋コンクリート)は厳密には違いがあるのですが、実務上は差はないため、気にしなくよいと思います。

なお、タワマンは全て構造ではS造です。コンクリート造で作ると自重が重くなりすぎて経済性、居住性が悪くなるためです。

一戸建ての場合

一戸建ての場合はほとんどが木造ですが、木造の中でも、「木造軸組工法」「木造枠組壁工法」の違いを見ます。木造枠組壁工法とはいわゆるツーバイフォー工法を指します。木造枠組壁工法ならば省令準耐火かどうかの資料を確認します。火災保険が安くなる場合があります。

築年月

築年月には竣工(完成)時期が出ています。

マンションの場合

マンションの場合、新耐震(昭和56年6月以降の着工)、旧耐震(昭和56年6月より前の着工)、築25年以内(無条件で住宅ローン控除利用可)、昭和56年6月の竣工(取得税の軽減、火災保険の軽減)などを見ています。新耐震の場合で築25年超の場合には、耐震適合証明の取得を想定します。旧耐震の場合はローンの制限についての可能性を検討します。

物件概要の築年数は完成時期が表示されているため、新旧耐震を分析する場合には、そのままのデータでは不適切です。マンションは1フロアあたり建設に1か月程度かかりますから、時期的に近接する場合には、資料で精査をする必要があります。

昭和49年ごろ建築基準法の変更により、用途地域・建蔽率・容積率・車線規制の制度が大きく変わりました。これ以前の以前の建物は、既存不適格の可能性を疑います。前述の階高の部分も併読をお願いします。

一戸建ての場合

一戸建ての場合でも、新耐震・旧耐震、昭和56年6月の竣工(取得税の軽減、火災保険の軽減)に注目するのは同じですが、ローン控除の区分けは築20年以内となります。

戸建てに特有な注目事項としては、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の施行前後かどうかも注目しています。平成12年4月1日から施行された法律で、事業者に建物の10年保証をつけることを義務付けられました。一戸建ての場合、これ以前の建物には、検査済証がなかったり、既存不適格だったりすることも多いため、要着目点となっています。

総戸数

小規模マンションの場合、管理体制を気にすべきポイントです。築年数が古かったり、ブランドがないようなマンションの場合には、内容を確認するため、ゆくゆくは修繕積立金の残高と長期修繕計画の有無を確認したいところです。

さらに、10戸を下回るマンションの場合には、住宅ローンの可否を確認する必要があります。

なお、小・中・大の規模の具体的な定義はありませんが、おおむね30戸以下を小規模、100戸以上を大規模と言っているようです。

土地権利

所有権であれば気にすべきポイントはありません。

借地権の場合には、1)賃借権・地上権の別 2)旧法・新法の別 3)普通・定期の別を確認します。この書式では後述で期間、権利金などの情報を記載すべきものとなっていますが、通常の広告では出ていません。ゆくゆくは資料で確認する必要があると思います。

敷地面積

マンションの場合は気にする場面は、ほとんど無いでしょう。

一戸建ての場合、40㎡を下回ると利用できる住宅ローンが著しく減ります。3階建ての狭小邸宅の場合には、気にすべきポイントです。

管理形態・方式

管理形態とは、「巡回」「通勤」「常駐」「住込」の違いがあります。住込は管理人さんがそのマンションに住んでいるケースです。常駐と混同されている場合があります。

管理方式では、「全部委託」「一部委託」「自主管理」の3タイプがあります。自主管理の場合に管理状況、管理規約の有無を気にしましょう。

国土法届出

広大な敷地の取引の場合に届け出を要するという法律があるのですが、住宅の場合はまず関係がない項目です。

リフォーム・リノベーション履歴

一般的にはリフォーム:小修繕、リノベーション:価値向上のためのリフォーム。。。とされていようですが、リフォームとリノベーションの用語の使い方の差は、まだ定義がなされていません。簡単なリフォームでもリノベーションと言っている場合があります。言葉よりも具体的な施工項目を確認しましょう。

ペット

ペット可のマンションはそれだけで付加価値となります。そのためペット可マンションであれば、その旨の表示があることがほとんどで、表示がない場合には、そういうことだと言えます。

現況

現況は主に次の4種類です。それは「空室」「居住中」「賃貸中」「工事中」です。

内見の注意

居住中はオーナーが住んでいるということですから、数日前からの予約が必要です。冷やかしは遠慮すべきと言えます。原則として、購入を前提とした見学が望ましく、断りの場合も断り理由を明示するのがマナーと言えます。

賃貸中は投資マンションという意味です。ご自身が居住するための住宅としては購入できませんので、住宅ローンの利用ができません。

設備・サービス

マンションの共用設備や公共インフラ(給・排水・ガスの関係)が書いてあります。マンションの場合は全部を書ききれるものではないので、見てから確かめることも大切です。

生活インフラの状況は、一戸建ての場合にはQOLに直結しますので、しっかり確認が必要です。配管が着ていない場合には思わぬ追加出費が発生する場合があります。なお排水については、高低差の関係からして、排水経路が確保されるのかは重要です。

道路幅・方位

マンションの場合は道路状況は影響ないと思います。

一戸建ての場合は道路状況は建物の資産価値、生活の質に大きく影響を及ぼします。4m未満の道路幅は狭苦しい道路と感じるはずです。4.5m以上あれば、車の行き違いは可能です。6m以上あれば、ゆったりして落ち着いた環境と感じるはずです。

道路の方位は南に向けば、どの部屋も日あたりもよくなるでしょう。

備考

不動産広告における備考の意味は極めて重要です。備考から読み始めてもいいくらいで、プロフェッショナルほどそうするでしょう。

備考には「大きな字では書けない微妙な事項だが、必ず書いた方がいい、念のため書いた方がいい事項が記入されます。上記の事例では大したことは書いていませんが、お客様の判断を変更してしまうほど重要なことが書かれる場合もあります。たとえば、「告知事項あり」「瑕疵担保免責」などはここに記入されます。

引渡し

「即時」「相談」との内容であれば、代金を払えばすぐ引渡を受けることができると思います。ときどきあるのが「契約後○か月」「決済後○日の引渡猶予」などです。

「契約後○か月」との記述があれば、売主さんは買替えのためこれから家探しを開始することが読み取れます。

「決済後○日の引渡猶予」との記述があれば、引っ越す余裕が少し必要な場合です。代金を用いて現在のローンを一括返済をして、別のローンで新しく新居を買うをすることが予想されます。

取引態様

取引態様とは、不動産業者が取引に関与する契約形態を指します。通常は「仲介」が多いと思います。「媒介」と書いてある場合は仲介と同じです。たまにあるのが「代理」です。

媒介には3種類のタイプがあります。「一般」「専任」「専属専任」です。単に「仲介」「媒介」と書いてある場合は3種類のタイプのどれかは不明です。仲介業者と売主さんとの関係性が予測される情報なので、あると大変助かるはずなのですが、suumoなどは、この情報を明示しません。

物件番号

サイト運営会社の管理番号ですので、これ自体は深い意味はありません。

情報公開日

情報公開日とは売り出し開始日のことです。しかし、不動産会社側で再入力をしている場合があるので、鵜呑みにはできません。

なぜ不動産の購入申込は重なるのか?

タイトルでは「購入」と題名を付けましたが、賃貸も同じようなメカニズムだと思います。

特定の物件が注目を集める傾向

ネットの情報収集は比較がしやすいため、好条件の物件から注目は集まります。同じような時期に、好条件の物件から見学対象に入れますので、実際には同じ物件に申し込みが入る確率が高まります。

家探しの中心は不動産ポータルサイト

主に広告を主として運営されているサイトを不動産ポータルサイトといいます。有名なところでは、SUUMO、LIFULE HOMES、At Home、Yahoo 不動産、Ouccinoなどがあります。収益物件向けの情報では、楽町、健美家などが有名です。ポータルサイトの情報は新聞社や情報サイトの不動産情報ページに転載されています。

ポータルサイトは不動産業者が広告の目的をもって投稿した物件が掲載されています。不動産ポータルサイトに掲載することをリスティングといいますが、ポータルサイトにおいては、物件リスト化されて、検索性が高められています。そのため、集客力では無視できません。ほとんどの不動産業者は何かしらのポータルサイトと契約しています。掲載料は不動産業者が支払っています。

ポータルサイトのセレクト機能

検索機能により、条件がよい物件が瞬時に比較できます。通常の人間であれば一番いい条件の情報に注目します。しかし、あたりまえですが、どんなにたくさん物件があっても、一番いい条件の物件はそのなかで1つです。その結果、多くの方の注目がその物件に集まるようになります。いい条件の物件は昔も今も早く売れるものですが、以前よりもその傾向が強くなりました。ネットのおかげで比較が容易になったからです。

ネットにより二極化と同時性が進む

以前は不動産物件の紹介は紙でやっていました。B4の不動産店頭にはってある紙です。不動産業者はこれを「図面」「マイソク」などと言っています。紙の時代なら、不動産業者がお客様の選択に及ぼす影響がもっと強かったと思います。図面で比較すれば、いろいろ目移りする機会があり、多様性が逆に生まれる機会もありました。

しかし、不動産ポータルサイトの登場により、物件の比較をすることが容易になりました。ネットの活用で比較が容易になった分、スペック上位の「見たい物件」だけを見に行き、注目が集まる傾向が強くなりました。そのため、いまは条件のよい物件に一直線です。

しかも、どのような情報媒体にせよ、情報の発信は同じような時期です。ということは、受信も同じような時期なのです。そして、お客様が購入に向けたアクションを起こすのも同じような時期です。「水の波紋」のように、情報の伝達が進んでいきます。

だから、購入の申し込みが重なることに、つながっていきます。

このことが意味することは、不動産情報のなかでも二極化が進んでいるということです。以前と比べて良い物件にお問い合わせが集中する傾向が、いくらか強くなりました。

ただ、優れた営業マンが、最後でアドバイスをするという役割も強くなっていると思います。

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目に見えない不動産マーケット

検討者は一人ではないため、横取りをされないためには、つねに潜在的なライバルが存在することを念頭に入れなければなりません。

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見えないライバルが多数

上記は不動産ポータルサイトから物件情報を取得する例ですが、不動産情報はポータルサイトだけではありません。不動産業者のサイト、営業マンの紹介、口コミ、折り込みチラシ、ポスティングチラシ、違法な電柱チラシなどで物件の情報が伝わっていきます。

そして、十分な予習をしたうえで、物件の見学に向かいます。

お客様の中でも、1~2件購入の競争に負けた人(重なった申込で負けた人)は、不動産業者のあおりに響きます。このような方は検討の経験もありますので、自信をもって早く決める傾向があります。

条件の良い物件に問合せが集中

時間の無駄を省きたい、面倒なことはしたくないという人間の習性からして、手始めは魅力を感じる物件から物件の見学を始めます。ネットで物件を調べられることじゃ、十分比較をされてから見学にできるということです。つまり、見学する前の段階で、十分に検討に値すると感じた物件であるということです。相対的に、最もお手頃に感じた物件なので、足を運ぶようになります。

その結果、魅力的な物件は見学が多数となり、魅力的であるがゆえに営業マンの煽りも効くようになり、魅力的な物件であるがゆえ、申込も重なることが多くなるわけです。

見学しにくるのは、念のために確認しにきたというお客様も増えてきました。見学した即日に申込という動きになりますが、このようなお客様は当社に限らず多くなりつつある傾向があります。

申し込みが重なると、先に申し込みをしてじっくり進めていた方は「横取りされた」という印象を持つかもしれません。しかし、売主が売り先を決めるのは自由であり、早く進める準備をしていた方が、物件をらっていくものです。

当社へお問い合せがある物件は申し込みが近い

このような物件は、当社サイトへもアクセスは多くなる傾向があります。もともと検索をしてみたいと感じさせる物件ですので、魅力はあるはずです。

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グーグル検索される段階で魅力的な物件

人間の習性からして、魅力を感じる物件をグーグル検索しているはずです。検討されるお客様も、不動産サイトなどで十分比較をされてから見学に来場されています。十分に検討に値すると感じた物件であるということです。愚弟的にいうと、相対的に、この物件が最もお手頃に感じたので、詳しく調べてみたいとお考えになったと思います。

このような段階になると、お客様は「より詳しく調べる」というアクションを起こします。

お問い合わせが多い物件は潜在的に成約に近い物件であるといえます。

検索する人は全体の一部

一人検索する人がいれば、その背後には、当社以外で複数の検討者が存在します。検索しないで問い合わせをする人が多数存在します。お手頃と感じる人が多くなっている状況ですので、そろそろ成約が近いかもしれません。

未公開物件

不動産業者の作戦で秘密の感じ(未公開)を演出して出現を絞っても、出ていなければ、存在していないのと同じです。そういった感じをもって偶然感、臨場感を演出して、「未公開」への期待を高めるセールスの演出をします。

このように、未公開を謳う物件は徹底的な臨場感、演出をもって誘導される物件であり、十分な比較ができません。つまり物件的には割高であることがほとんどで、警戒しなければなりません。くわしくは「未公開物件の弊害」でご説明をしています。

複数の仲介業者に売却物件を広告してもらう方法

一般媒介を活用する

媒介とは仲介と同じ(同義語)です。不動産売却を依頼する場合、3つの依頼形態があります。「一般」「専任」「専属」です。このうち「一般」を活用します。

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一般媒介なら重複して売却依頼が可能

一般媒介とは仲介を依頼する形態の一種で、依頼者(売主や貸主)が複数の不動産業者に重複して依頼できる媒介契約をいいます。複数の業者に依頼することができますので、競わせたいと考えている方には向いています。複数の業者を競わせることができるのであればメリットばかりに見えますが、もちろんデメリットもあります。

重要顧客としては見られない

まず、競わせたいと考えていても、競ってくれるかどうかは別です。売主さんのメリットは業者としてのデメリットです。競わるということは成果にありつけない場合も出てきます。不動産会社にとっては努力の成果が実らないことを意味します。

このとき、不動産会社としては、販売努力をしないことが一番効率が良くなります。具体的には、たまに来た反響に対応する程度にしているのが、最大効率となります。結果として、受託しても放置されるだけになります。大きな会社ほど、他の物件がありますから、専任物件があれば、そちらの方が重要です。

物件情報が広まるとも限らない

一般媒介は、売主さんが複数の業者に依頼できるという立て付けですから、売主さん自身が物件情報を広げる意欲がある人が利用する制度です。

売主さんが依頼した会社の数以上に情報が行き渡ることはありませんから、情報を拡散するためには、実際にはこれが障害となる場合があります。

一般媒介の利用には、売主個人が自ら業者に相談しなければなりません。デメリットは、そう多くに依頼できないことです。日常は仕事をしている個人であれば、3社くらいが依頼できる限界となると思います。相談した以上に物件が出ることはありませんから、実際に一般媒介で出てくる物件を見ていると、3社、多くて4社くらいが取扱社数となっているようです。個人が取り扱いの不動産業者を増やそうとすれば、これは大きなハードルです。

レインズ掲載義務がない

法律の考え方では、一般媒介は物件情報を行き渡らせる責任があるのは、不動産業者ではなく売主さん個人です。そのため、不動産業者がレインズに掲載する義務がありません。実際には、一般媒介で受託した場合には、レインズに掲載しない業者もでてきます。レインズに掲載する業者との比率は半々くらいでしょうか。

あえて一般媒介を活用することで物件を囲い込む方法もあります。一般媒介を利用した囲い込みは売主さんが納得の上で進めるなら問題はありませんが、悪用する業者もいますので要注意です。

業務報告をする義務がない

宅地建物取引業法に基づき、不動産業者が物件売却を依頼されたときに、業者は依頼者に対して業務の処理状況を報告しなければ義務があります。しかし、一般媒介においてはこの義務はありません。

状況の報告がないため、各社がどのように活動しているか見えてきません。

義務があるのは、「専任媒介」や「専属専任媒介」で委託を受けた業者のみです。専任媒介契約においては2週間(休業日を含む)、専属専任では1週間(休業日を含む)に1回以上、に1回以上報告しなければなりません。

大手に売却活動を依頼したい方に向いている

聞いたことがない業者に売却活動を任せるのは不安という方は、大手不動産業者に売却を依頼されるのが向いているかもしれません。このような方々は、一般媒介を活用した大手仲介業者への依頼が向いています。

大手業者のメリットの一つは「名前があること」です。しかし大手に頼むのも一応はデメリットもあります。物件が囲い込みされてしまうリスクです。人数が多いので、どうしても、よろしくない担当者や頼りない担当者が出てくることがあるのが実情です。

囲い込みをされないようにするため、複数の業者に依頼を出して、一般媒介で各社をけん制することができます。

一般媒介を活用しても期待以上に物件情報が拡散はしませんが、どうしても大手でないと不安という方々もいると思います。大手利用のデメリットと一般媒介活用のデメリットを少しだけ打ち消すことができる場合もありますので、セカンドベストとしては、お勧めです。

物件シェアを推進するタイプの業者を活用

より強力に物件情報を拡散していくとができるのが、あえて「物件シェアを推進するタイプの業者」に売却活動を依頼することです。当社もそのような販売戦略で売却を受託しています。1社あたりの集客は大手よりも小さいのですが、不動産業者のスキルと業界のインフラを活用することで、業者が束となり結果としては強力に集客が可能です。

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他社による広告を許可する不動産会社

「物件シェアを得意とするタイプの業者」の存在はわりと少数派ですが、「物件の囲い込み」をしないと明言していますので、すぐわかるはずです。

このような業者は共同仲介という方法を活用します。売主を担当する不動産会社(A社)と買主を担当する不動産会社(B社)の2社の不動産会社(共同)で、1件の取引を取扱います(仲介)。

B社のように、買主を探索して客付けすることが得意・特化している不動産業者もいますが、販売を専門にするので、俗に「販社」とも呼ばれます。販社は、つねに物件の在庫を増やしたい動機があります。販社の思惑では、まずは広告を実施しているA社の物件で決めたいと考えていますが、もし決まらなくても、獲得した顧客は販社(B社)には見込み客になります。販社にとって、これがメリットです。

広く伝えることができる

このような業者に依頼すれば、個人の対応力以上に物件を拡散することができます。

売却を依頼された業者はレインズなどの業者間のネットワークに情報を掲載して販売情報を広げていきます。

売却受託会社と販社では、「広告の承諾依頼」「広告承諾」いう、業者間で習慣化されたフォーマットにより、広告出稿を許可していきます。この方法なら取扱い会社の拡散は3社以上です。上手に進めれば10社以上が取り扱うことも可能です。同じ物件を複数の会社が広告していることがありますが、このように複数の販社が競争して取り扱っているからです。

大手はやらない手法

ただ、このような手法は中小業者が多いと思います。他社が広告を実施することを、許可することは、大手では絶対やりません。

実は、不動産仲介業は原価がありませんので、売れなくても損はありません。しかし、小さな会社は売れないとお金になりませんので、スピードを重視します。だから「他社にも広告してほしい」となります。

「売れなくても損はない」のが仲介

しかし、大手はその逆です。資金力が高い大きな大手は物件が豊富なうえに資金力もあります。なので、販売に時間がかかっても囲い込みをして、仲介手数料を両手にした方が、大手の場合は本当は効率がいいのです。
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このような情報を図面の帯(販売チラシ・図面の下部の長方形の部分)に記載して、他社から広告を出稿することを禁止します。

今は目線が厳しくなりましたが、目線がゆるかった昔は、大手でも堂々と囲い込みをやっていた時代もありました。今でも売却委託というものは、いったん受託して売主をグリップしている限り、いわば利権みたいなものです。故意の高額査定が後を絶たないのはこのような事情もあります。

一部の準大手が物件を各社が保有する自社サイトで掲載を融通しあっていることはありますが、広告専業のポータルサイトまで積極的に出すことを許可してるケースはありません。さらに最大手の数社は、ポータルサイトはもちろん、他社の保有サイトに掲載させることもありません。

また、大手各社はいい意味でも悪い意味でも自社の販売網に自信があります。会社によっては「分かれ」の取引を禁止している会社もあるそうです。このような表には言いづらい事情により、「囲い込みをしない」「広告を積極的に推進する」とは断言しづらいとされています。

不動産業界は中小が中心の市場

東京でいうと、不動産会社は24000社以上ありますので、大手が独占している市場ではありません。大小多くの販社があり、日々客付け業務にあたっています。より多くの会社から紹介を広げたい場合には、このような手法も現実的です。

相場を超越した価格は無理

売却事情によっては、大きく相場を超えた価格で売り出しをせざるを得ない場合もあります。残債の関係で僧ぜざるを得ない場合などです。そのようなときは、時間がかかることを覚悟の上で、露出度を低くして「未公開」という選出により特別感を出す作戦がいいかもしれません。

複数の業者に広告を出してもらう戦い方は、相場の中で上限を狙う手法です。相場を超えた場合には向きません。

成約済み・商談中・販売終了の物件が売り出されている理由

複数業者による物件掲載

売出し情報のリリース

一般に販売物件の情報は売り側の不動産業者(売主業者や売却を委託された仲介業者。「元付業者」)が、レインズなどの業者間情報ネットワーク(サイト)に掲載し、他の不動産業者に対して、購入希望者の紹介を広く呼びかけます。

これに対して、買主の対応をする不動産業者を「客付業者」といいます。客付け業者は売主に買主を紹介する活動をしています。活動のために、元付けより許可をとって広告で物件情報を公開したり、手持ちの顧客リストにある買主のお客様をに物件を紹介して誘引し、

このように、現在の不動産流通の流れは、物元の業者さんと客付けの業者さんがこのようなネットワークから物件情報を交換することで交流し、物件をお客様に紹介しています。売主さんは、広く販売情報を拡散させることができます。

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各不動産業者は、レインズのような一般の消費者の目に触れないサイト(ネットワーク)を通して業者間で情報交換をしています。

複数業者による広告

当社もそのうちの1社ですが、元付け業者のなかでは、客付け業者による物件広告を許可するポリシーの業者もいます。そうすると買主に広く紹介が進むようになり、売りやすくなります。

物元業者の呼びかけに応じた客付け業者は、手持ちのリストの中にいるお客様に、販売物件を紹介します。

しかし、客付け業者は新規の検討者を促すため、各社が保有する媒体(サイトやチラシなど)に掲載します。客付け業者は自己負担で物件広告を掲載してくれます。売り側の業者は売却可能性が高まりますが、客付けにもメリットがあります。業者は新規の集客ができるからです。

いわばwinwinの関係とも言えます。このような流れで、同じ物件情報が複数の不動産業者から掲載されます。

どこの不動産屋さんに行っても、同じ条件、同じ時期に問い合わせをすると、同じ物件が出てくるのは、ほとんど全ての業者がこのネットワークを利用しているためです。詳しくは「同じ物件が複数の不動産屋で出る理由」のページにて説明をしております。

販売終了物件の削除

販売終了による物件削除のタイムラグ

消費者の皆さんが困惑するので、売り情報を最新の正しい状況にしなければならないとされています。

販売物件の売却が終わると元付け業者はレインズなどに掲載していた売出し情報を削除します。しかし、終了したなどとして、客付け業者に対する個別の通知はありません。レインズなどで物件情報を削除したことが「販売終了の告知」に相当します。

客付けの仲介業者は売却状況を日常的に確認なければなりません。あくまでも、広告を出している行為自体は、あくまでも広告をしている不動産業者の自発的な動きだからです。広告の削除も客付け業者の負担になります。

削除のタイムラグ

このように、時期により、客付け業者が販売終了を確認したタイムラグが生じます。同じ物件でも、一時的に削除前、削除済みの物件に分かれます。これが、「販売終了の物件が売り出されている」ように見える原因です。

ただし、いづれは売買終了の情報が伝達されていきますので、売り情報は消えていきます。

おとり広告

極めてまれですが、販売物件の削除を意図的に遅らせることで、おとり広告として利用する業者がいます。

販売を終了した物件は、いわば、条件がすぐれた「売れるタイミングにある物件」です。そのため、集客をできる条件が整っています。そのうえで他業者が削除していきますので、まさに買い得・未公開・限定物件のようにみえてくるわけです。このようにして、おとり広告として戦略的に利用されます。

このような手法は悪質ですので、お付き合い先としてはお勧めできません。