マンションや一戸建てを売るのに必要な期間

不動産売却の理想と現実

理想的な売却期間

不動産業者の売却準備に1~2週間は要しますが、細かい点は無視するとして、実際位のセールス期間は3か月程度で決まるのが理想的なスケジュールだったと言えます。売れる状態の物件であれば、見学者の決定率は10%前後のペースで決定します。つまり、1週間に1組の見学者があり、9~12週間のセールス期間で完結します。

PDCA的なサイクルで言えば、販売活動を開始して、およそ1ヶ月目は認知に必要な期間、2ヶ月目は認知した検討者がアクションを起こす期間、3ヶ月目は実際に見学に及び、結論を出す期間といえます。

ただ、このように理想通りにいくとは限りません。

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ちなみに後述のように不動産業者の査定は高め誘導されている傾向がありますので、いづれ、値下げを検討すべき時期が来るかもしれません。週に1~2組の見学者の来場があるうちは、まだ訴求力があるとみていいでしょう。急いで値下げを検討する必要はありません。見学がない場合には業者による物件囲い込みの可能性もありますが、客観的に見て価格が高いのであれば、悔しいですが値下げとなります。

当然ながら、1社に売却活動を独占させるよりも、適切に複数の業者から広告が出されているほうが、売れる確率は高まります。

現実に必要な売却期間

売却に係る期間は平均で8か月という調査結果があります。適切な対応をしなければ、実際にはこのような期間がかかります。これは、大手も中小も変わりません。

不動産ジャパンという不動産サイトによると、アットホームという不動産販売広告サイトの調査記事を引用する形で、以下のようにレポートしています。一般での認知度は低いですが、不動産ジャパンは公益財団法人不動産流通推進センター(以下当センター)が管理・運営する、権威のある総合不動産情報サイトです。

売りに出してから売れるまでの期間は平均8ヶ月。マンションは6ヶ月、一戸建ては11ヶ月で、一戸建ての方が5ヶ月ほど長くかかっていることが分かった。

引用:売りに出してから売れるまでの期間は平均8ヶ月 売却価格は平均2,536万円(http://www.fudousan.or.jp/topics/1507/07_5.html

実際の販売事例では

参考までに、2019年秋の台東区蔵前エリアで販売中の物件が売り出されてからの期間を調べてみました。実際に売却に係る期間を調べてみても、90日以上販売している物件は半数近くを占めます。期間が短い物件もありますが、売り出されて時間がたっていないためです。これらも、販売期間が延びていくかもしれません。

番号 物件名 築年 業界地位 販売期間
1 ルフォンリブレ蔵前 2018年 大手(最上位3社) 357日
2 アトラス蔵前 2013年 大手(最上位3社) 241日
3 パークウェル蔵前 2007年 大手(最上位3社) 220日
4 東光シャルム 1974年 大手(最上位3社) 115日
5 藤和シティホームズ蔵前駅前 2006年 大手(最上位3社) 100日
6 大江戸タワーレジデンス 2015年 大手(最上位3社) 74日
7 シティハウス蔵前ステーションコート 2012年 大手(最上位3社) 66日
8 OC サンソフィア蔵前 2006年 大手 43日
9 シティハウス蔵前ステーションコート 2012年 大手(最上位3社) 31日
10 OC フィース蔵前 2009年 大手(最上位3社) 21日
11 藤和シティホームズ蔵前駅前 2006年 大手 9日
12 OC カーサ蔵前 1977年 大手(最上位3社) 7日
13 OC 蔵前ハイム 1980年 大手(最上位3社) 7日

※調査対象は令和元年9月末。掲載対象はデータ感が適切な大手に限定

高めに誘導される業者査定

不動産業者が売却の委任を受けるのも競争です。委任を勝ち取るために、仲介業者の担当者は、売りづらくても、高い価格で査定をする業者もいます。「挑戦価格」と称して、リップサービスでお客さんに夢を見させて売却の受託を受けてしまいます。半年程度干せば、現実をお伝えする作戦をとることが可能です。査定を依頼しても、売れない価格を提示するものだと思って商談を進めなければなりません。競争が激しい大手のほうが、この傾向は強くなります。

「高いと売れない」「安いと売りやすい」ということです。物件の価格設定は相場の上限をターゲットにすべきというだけで、奇跡はありません。価格や対応を読み間違えると、売れないことは1年以上に及ぶこともあります。

物件理解の流れ(お問合せ時・見学時・申込時)

このページでは当社のセールスの流れ・物件紹介・理解の流れをご説明しています。不動産会社にはいろいろなタイプがあります。どのように物件のご案内を進めるか、「購入の流れを不動産会社タイプごとに比較」では、不動産会社タイプごとにご紹介していますので、リンクもご覧いただければ幸いです。

まずはお問合せから

資料の送付

当社の場合では、お客様のお問い合わせがありますと、当社では簡単な資料をお送りししています。多くの仲介会社でも同様だと思います。物件の販売図面が基本ですので、まずこれをお送りします。また、お客様からローンに関する情報を開示いただける場合は、ローンや諸費用シミュレーションなどもお送りできます。ローンに関する情報とは、頭金やご年収、ご勤務先、ご年齢などです。

他にも早々に送付できる資料があれば同時にお送りします

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物件に対するご質問

お客様からのご質問は、一般論から具体的な物件に関することに及びます。具体的な物件のご質問については、売主が保有する情報をもとにお答えします。なかには、「売主が嘘をついていたらどうしよう」とご心配になられる方もいらっしゃいます。また、売主も保有しない情報については、回答することができません。ただ、この時点では性善説として受け取っていただいて大丈夫です。解決するタイミングが先にもあります。

しかし、多くの場合は実際に目にしてみないと、質問事項が思い浮かびません。、疑問を解決する機会が数段階ありますので、この時点ではそれで大丈夫です。

調査を要するご質問(とくにお金や多大な時間を要するもの)には、お問合せ時点では答えできない場合がありますが、可能な範囲で事前ご案内いたします。

「物件のチェックポイント」をお持ちのお客様はこの段階で問い合わせてみるといいでしょう。

物件のご見学

見学は現地で集合

当社においては、現地の集合を原則としております。当社では車でのご案内はしていませんが、駅や周辺環境を確認していただくのも重要なポイントですので、現地集合にしています。

ちなみに、仲介会社によっては、見学前の店舗来店を必須にする会社や、事前審査をお勧めする会社もあるようです。これは、あらかじめお客様のフトコロ事情を確認するためだとお考え下さい。

ご見学のときのご質問

上記で記した「お問い合わせ時の質問で、調査を要するものでも、売主に問い合わせることで解決できるものは、ご見学時点までには解決ができます。

また、見学をするとご質問が浮かんでくることもあります。仲介会社も可能な範囲で事前に準備をしてくるものですが、調査を要するご質問には答えできない場合があります。これも後日行われるお申込の前後で解決をされていきます。

なお、単に見学だけの段階では、お客様はまだ利害関係人とは言えません。そのため、売主さんの個人情報に関することお答えはできないことがほとんどです。

調査できない事項は「一般論ですが」とお断りしたうえで、一般論でお答えすることになります。例えば、マンションの場合では、修繕積立金の残高、大規模修繕の履歴、空室や賃貸の比率、などです。このような情報は売主から得られることがありますが、管理会社が利害関係人以外の方に機微情報を口外をすることはありません。

現地での購入申込の場合

お客様によっては、見学前に、ほぼご意向が固まっていて、見学は最終確認という状況の方もいます。本当に買いたい物件に出会うことができた方は現地でご購入の申込を受け付けることも可能です。そのような状況ならば、ご購入のご判断もできる状態で、ご質問があっても小さな内容だと思います。購入でも競合が存在することがありますので、可能な限り適切なスピードも重要ですので、必要に応じて奮って進めましょう。

事前審査に必要な書類をお持ちいただくとよいでしょう。主な銀行のローンの事前審査の準備もしていますので、対応が可能です。

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ローンの事前審査・購入申し込み

販売物件の現地でお申し込みに至らなかった場合は、当社の事務所に足をお運びいただきます。ご自分が本当に買いたい物件に出会って、家族会議を行い、それでよいとなりますと、いよいよ申込を行います。

ご質問・疑問項目の確認

販売物件の現地で気になった質問がある場合には、売主からヒアリングした事項をもとに、この段階までにクリアーにします。基本は売主からのヒアリングや資料請求の内容をもとにご説明を組み立てます。しかし、費用を伴う場合は後日になる場合があります。

また、聞かれなくても気になる事項がある場合があります。この段階では購入を前提とした商談がほとんどですので、乙手すべき事項は仲介人として明らかにしておきます。

ローンや諸費用のコンサルティング

ローンの事前審査(仮審査)はローン計画と一体です。明確な方針があればそれをお聞かせください。よくわからない場合は、ローンの方針の決定のご相談に応じます。

この段階では、おおむねローンの方針を固めることになりますが、ほとんどの銀行では、後日、本審査の機会があります。正式は方針はその時まで留保できますので、この段階ではお気楽にどうぞ。

購入申込

不動産の購入申込とは、「意思表示」と「交渉スタートのための手続き」です。これから真剣なテーブルに付くという意味です。実は、お客様が購入申込を後日キャンセルをしても、法的に問われることはありません(よほど悪質であれば別かもしれませんが、筆者には経験がありません)。そのため、あまり硬くならないようにしてください。

申込以降、お客様は「利害関係人」となり、すべての情報が聞かされるようになります。

商談全般の流れ、申込と契約の関係は、中古マンション・住宅の申込や契約、キャンセルについてでもご説明しています。

事前審査

売主に対する購入申込と同時に金融機関に対する事前審査の申込をします。源泉徴収票や身分証が必要です。ローン代理店を経由する必要があれば、この日に同席を求めます。

なお、一部の金融機関ではお客様から直接依頼のみを受け付けるところがあります。事前審査といっても色々な質がありますので、不動産業者が結果を受け入れない事前審査もあります。第一志望がこのような金融機関でも、予備ため、少なくとも1か所の金融機関は不動産業者に依頼する方がいいでしょう。詳しい内容や書類はリンク先でご覧いただき、わからない場合はご質問をしてください。

売買契約に向けて

売買契約の現場で、正式に物件の重要事項について説明を行い、契約内容の説明を行います。重要事項説明書と契約書という書類が大切です。この説明を確認していただいたうえで、最終判断を行うという流れになっています。

事前準備

お客様は重要事項調査をお聞きいただき、ご購入の決断をするという制度です。そのため、調査の結果、お客様の判断が変わりかねない重要な情報は、当社では早々に報告をいたします。

契約準備以前の段階では、当社でも売主から開示された情報をもとに説明をしています。これまで、売主からのもらった資料は正しいもの(性善説)で説明しいましたが、当社では0ベースで、あらためて資料を取り直します。正式に契約の準備を開始する段階では、重要事項説明は当社の責任にて費用を要する調査を行い、当社の責任にて丁寧にお答えします。

先ごろから、費用を要する調査と申し上げいますが、1件の重要事項説明書を作成するには、おおよそ2~3万円のコストがかかります。当社ではキャッシュバックなどに手を染めず、むしろ事務手数料・調査手数料として2~3万のご負担をお願いしていているのは、それが理由です。

重要事項は売買契約の当日に口頭でご説明しますが、案文は数日前にあらかじめメールなどでお送りします。ご一読をお願いします。初めて目にする専門用語は、わかりづらいことも多いはずです。適切に説明をしますので、この時点では不明点を明確にしていただくだけでよいと思います。

建物インスペクションなど

インスペクションなど第三者による建物の点検調査サービスが確立されつつありますが、第三者による調査を入れる場合は、売主の理解を取り付け、事前準備の段階で行います。

重要事項説明と売買契約

契約当日の書類の詳細は重要事項説明書と契約書をご覧ください。契約以降の流れは、中古マンションの購入と流れ新築一戸建ての流れをご参考にしてください。

オンラインバンキングを活用した不動産決済


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オンラインバンキング利用する際の注意ポイント

オンラインバンキングを活用した不動産の決済は可能です。近頃は、フラット35やネット銀行など、従来型とは異なる金融機関の住宅ローンが多くなってきたため、銀行の店頭からの送金のほか、オンラインバンキングを活用する機会が多くなっているのが実情です。

送金限度額の設定

個人の送金限度額は50万円になっていることが大変おおいです。経験上では、このミスが大変多くありますので、特に注意が必要なポイントです。筆者の経験では前日に気づいたなどにより、幸いアクシデントを逃れましたが、不動産取引では高額送金を行います。送金額・送金件数が取引に対応できるか、必ずご確認をお願いします。

この点はネット銀行は手軽で、ネット銀行の送金限度額の引き上げはオンラインで直ちに可能な銀行が多いようです。しかし、一般的な従来型の銀行は、書面による申し込みが必要なようです。

至急扱い

不動産の取引では売主側の口座に着金が確認できないと権利証を渡してくれません。そこで、不動産の売買決済では、「電信扱い」のなかでも、とくに、「至急扱い」を活用します。これならすぐ着金することが可能です。一般的な銀行では「至急扱い」といいますが、これができるかどうかが重要です。

これまでの筆者の経験では、どのオンラインバンキングでも至急扱い仕様であるようです。ただ、すべての銀行でそうなのかは知りません。確実に至急扱いになるかどうか、しっかり確認しましょう。

なお、至急扱いではない単なる電信扱いですと、その日の営業時間中は着金するという取り扱いとなります。着金のお時間が読めないということは、決済終了の時間が読めません。実際に振込の挙動で試してみて、相手先の口座が表示されるのであれば至急扱いとなると思いますので、確認を怠らないようにしましょう。

現金金種を希望する場合

金種とは支払い方法のことです。売主の事情によっては、代金の一部を現金でのお支払いを希望する場合があります。オンラインによる送金だと、後述の通り銀行の店頭を利用しませんので、そのままだと手持ちの現金がない場合があると思います。金種はとくに確認を怠らず、あらかじめ売主に理解を求めていただく必要があります。商談により売主が現金の交付を希望する場合には、別途、現金を持参する必要があるかもしれませんので注意しましょう。

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送金できない場合

今までの経験では送金ができなかった事態はありませんが、そのような事態がありますと、その時点で取引は後日延期となります。後日延期となりますと住宅ローンの契約は覚書の再締結、売買契約も同様です。大変な事態で、まさに「地獄」となります。これは、ひとえに送金する側のミスで、生じた損害等も送金者側が負担します。不動産業者・仲介業者は窓口の対応が経験的に読むことが可能な銀行の店頭を推奨すると思います。ただ、注意ポイントは上記の3点だけですので、しっかり注意をすれば問題はありません。しかし不安でしたら一般的な銀行を活用しましょう。

決済場所

不動産業者の店頭など

一般的な銀行を活用した住宅ローンでは銀行の店頭で決済をおこないますが、オンラインバンキングを活用した決済では、このような場所がありません。不動産の決済では、書類の説明や確認ががあり、コピーなどを多用します。そのため、できる落ち着いた空間である事務所などで行うことが基本です。不動産業者の応接室、司法書士事務所の応接室、売主・買主の自宅や勤務先、ローン代理店の店頭(銀行ではありません)などで行います。

経験的には、不動産業者の応接室が多いでしょうか。変わったケースでは、大規模マンション(タワーマンション)の接客ラウンジ、売買物件の室内、喫茶店といったケースもありました。これらも、関係者が合意をすれば実施可能です。

ローン代理店の店頭

ローン代理店を通した融資の場合はローン代理店の接客室を使うことを依頼できます。ローン代理店は銀行ではありませんので、資金があるわけではありません。扱いとては、不動産業者の店頭で行っているのとな時状態です。