マンション・一戸建ての価格査定の見方と進め方

査定の種類

ほとんどの不動産業者が提示する価格は「売出価格」です。「不動産業者の査定が思ったよりも高い」とぬか喜びをしてしまう方も多いと聞きます。しかし、実際には、その価格から値引きがある場合もあれば、価格ダウンを考えなければならない場合もあります。査定価格=成約価格と考えていると、場合によっては痛い目を見ることになりかねません。

売出価格

後述の相場価格をベースに提示する、売り出そうとする価格です。不動産業者に査定を依すると実際は売出価格の提示が多いと思います。

売主であるお客さんは、より良い条件やより正しい答えを求めて動き回ります。そのため、売ろうとするときに、まず手始めに、一括査定を依頼したり、複数の業者に査定の依頼をだします。そうなると、売却受託も競争であるため、売却受託の入り口でお客さんを喜ばせようとする業者が出てきます。ほとんどの業者は売出価格の提示からスタートです。

一括査定を依頼している段階、複数の業者へ査定依頼している段階では、「一つの目安、いづれこれより安くなるかも」との認識が必要です。当社の場合は、「売出しのおススメ価格」と明示します。

相場価格

不動産業者が考える売れる価格。物件の実力です。成約価格をベースに、後述の方式で再検討した価格します。成約する可能性が高い金額です。

おそらく、世間の皆様は査定といえば、売れる相場のことを指すと思いますが、「売出価格」で申し上げた通り、必ずしもそうではありません。大型マンションで辞令が豊富でもない限り、実際に物件の適切な査定を提示するには、調査・検討を要します。それには時間と費用のコストがかかります。お互いがテーブルについた段階では良心的な業者ならば手の内を明かしてくれると思いますが、そうでなくても、売却委託の商談が進んだ段階で確認をすべきです。

成約価格

実際に成約した生の価格情報です。不動産業者であれば、レインズや東京カンテイなどの機関を通して情報を取得することができます。しかし、これらは個人情報でもあります。個人情報なので、一見のお客様、まだお会いできていないお客様には、むやみに露出することはないはずです。

査定の3大手法

不動産評価の手法には、原価法、収益還元法、取引事例比較法の3種類があります。それぞれに特徴があり、不動産の用途・現況によって使い分けることになります。

取引事例比較法

マイホーム用の不動産ではもっともよく用いられる評価手法で、マンション、中古住宅、土地などで有効な手法です。対象不動産と条件が近い物件の取引事例を選択し、取引価格の事例から必要に応じて対象物件の補正、利便性による補正、時点による修正などを行います。地域要因や個別的要因を含め比較評価します。

近隣地域か相場が類似しているエリアで、対象不動産と似た不動産の取引が行われている場合に有効です。しかし、感覚的な部分の影響がありますので、評価者士により内容に差が生じます。

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収益還元法

収益還元法は賃貸されている投資用不動産に特に有効な手法です。賃料から予測される収益で対象不動産の価格を逆算する手法です。

収益還元法は単純な数字の比較が勝負の世界です。個人の好みが入る余地はなく、地域性や仕様・間取りで決まることがありません。そのため、取引事例比較法よりは、査定価格が低く出ることがほとんどです。

過去の運用履歴とその数字の信頼性が前提となりますので、賃料の妥当性と利回りレートの妥当性の検討を要します。収益価格を求めるには、直接還元法とDCF法の2つの方法があります。

1.直接還元法

一定期間(通常は1年間)の純収益を還元(還元利回り)で割って、100を掛けて収益還元価格を求める方法です。不動産を長期に保有する場合に適してします。利回り率の選定がかぎとなります。

対象不動産の収益価格=一期間の純収益÷還元利回り

例えば、還元利回りを5%と設定し、年間の収益が120万円、年間経費(維持管理費・修繕費・公租公課・損害保険料・空室等損失相当額等)が20万円だったとすると、物件の収益価格は2,000万円になります。

(1,200,000円-200,000円)÷0.05=20,000,000円

2.DCF法

対象不動産の保有期間中に得られる純利益と期間満了後の売却によって得られると予測される価格を、現在価格に割り戻して合計する方法です。直接還元法より予測の精度を高めたもので、内容も複雑となっています。不動産ファンドなどが用います。

原価法

対象不動産を作り直したらいくらになるかを基に不動産を鑑定評価する方法です。専門的には「再調達原価」という言い方をします。仮にもう一度建築・造成した場合にいくらになるかを割り出します。築年数が経過した場合には、建築後の経過年数による価値の低下を引いて現在の価値を推定します。例えば、中古住宅の原価法で大雑把な例をあげると以下のような式で導くことができます。

積算価格=総面積×単価÷耐用年数×残存年数(耐用年数-築年数)

査定依頼をする

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査定依頼の心がまえ

マンションの査定方法は、査定を行う不動産会社や担当者の相場観、調査手法よって異ります。したがってマンションの査定価格も異なります。複数業者に査定を行わせることで、適切な相場価格を知ることができます。高すぎる業者と安すぎる業者は注意すべきです。先述の通り、委任を取りたいがための「釣り」であえて高い価格を提示する業者もいます。高い金額を提示する業者にすがりたくなるのは人情ですが、冒頭で申しあげたとおり、売却金額を約束するものではなく、鵜呑みにすると売却の失敗につながります。売却金額を約束できるのは「買い取り」の場合だけです。注意しましょう。

なぜ釣ろうとするのか?

まず、仕事(売却委託)を取らなければ始まりません。そのためには、他のライバルとなる業者の排除が必要です。大手も含め、そのように考える考える業者は、けっこうな確率で存在します。委託を取れば、あとはゆっくりと料理すればいいわけです。とくに他の仲介業者を排除できれば、物件の囲い込みも可能ですので、優位性をもって交渉を進めることができます。

たとえば「専任返し」ですが、これなどは仲介業者にとってはおいしい仕事です。「売れない、売れない」と報告し続けて、最後に業者に買取をしてもうことで、手数料が倍々となって帰ってきます。大きな会社ほど手数料売り上げには厳しいですので要注意です。

戦略を聞く

釣りの査定から入る業者の場合には、高額査定は意図的に釣ろうとしてますから、鵜呑みにすれば弊害が出る場合があるということです。
一般個人の住宅をリノベーション済みの値段で売却しようとしても、戦略がなければ失敗します。当社の査定で売却の戦略も考えな柄進めています。

査定の時期

不動産が動く時期は春と秋となります。転勤や引越し、進学などを控えている人が多く、この時期は不動産全般の需要が伸びます。この時期にあわようと考えるならば、7月あるいは12月までには査定をするべきです。マンションの購入を考えている人はお正月休み、春休み利用して見学などを行うことが多いようです。また不動産会社はイベントなどで需要を発掘するので、この時期に査定を済ませておけばマンションの購入を考えている人に対して十分なプレゼンテーションの期間を確保することができます。

物件を押さえる

物件を押さえる要件

物件を押さえるには、買主の明確な意志表示と資金的な裏付けが必要です。売主もよりよい買主を探す権利をギリギリまで保持しています。契約するまで、つまり署名・捺印をして手付金を交付するまで、一切気を抜くことはできません。

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明確な購入意思


当社の申込書式例

そこで、まず『確実に購入する』という明確な意志が必要です。この意志を表示するツールが購入申込書です。売主の希望は販売資料に書いてあります。買主の希望は、購入申込書を以って、条件を明記していきます。これらをもとに、双方の希望を擦り合わせていきます。購入申込書の書き方は詳しくリンク先で記しましたが、主に以下のポイントを提示します。

条件交渉

販売資料が売主の希望ですので、押さえることを重視する場合には、販売資料に書いてあること以上の交渉は避けたほうがいいでしょう。とくに、価格交渉はその最たるものです。価格の交渉は「気に入った気持ち」そのものが疑われる場合もあります。著しい価格交渉に対しては売却拒否という判断もあり得ます。

スケジュールの提示

通常、一般的・標準的には1週間くらい、少し長くて2週間くらいの準備を経て売買契約を締結します。この期間が長いことも望ましくありません。また、スケジュールが具体性があるということも重要です。当初の申込において、日程の提案は「相談」と記述することも可能ですが、強い購入意思があれば、いつ契約をしたいのか、いつ引渡を受けたいのか、具体的なスケジュール提示が条件化されるはずです。

資金の裏付け

物件を押さえるには資金の裏付けも重要です。現金で購入する方の強みはこの点にあります。資金の裏付けを気にする必要がないということです。そのため、複数の申込が入る場合には、同時のタイミングで同じような条件であれば、現金が優先されることはしばしばです。

しかし、多くの方の場合、ローンを利用することになると思いますす。そこで、ローン仮審査の承認が重要となります。契約の準備を進めている間にローン仮審査を通していただきます。ローンの審査が通れば、通常は、「押さえられる」といった状態になります。契約まで気を抜くことはできませんが、関東エリアの不動産では、ローンの承認が出てもさらに売却先を変更する習慣はありおませんので、峠を越えた状態と言えると思います。一安心です。

ローンの事前審査

なお、ローンの仮審査にもクオリティがありますので、注意しなければなりません。メガバンクや地方銀行が窓口を通して行う仮審査では、承認されれば仮審査の承認通知が提示されます。そして、通常、本審査で覆ることはありません。しかし、ネットを窓口とするネット銀、フラット35の場合には、簡易な審査にとどまる場合もあるので、本審査で覆ることがあります。ほとんどの不動産業者はこのこと十分認識していますので、どの銀行がどのような手法で通した仮審査を確認するため、承認通知の提示を求められるはずです。

ネット銀行のメリットデメリット

「契約優先」

物件を抑えるという関係では、契約優先という考え方をとる売主、仲介業者がいます。読んで字のごとくですが、申込段階では物件は押さえることには応じず、契約を優先させるという考え方です。不動産売買は宅地建物取引業法の規制の関係で、書面による契約が必須とされています。経験の多い業者、件数の多い業者ほど、契約を優先する傾向があります。

物件をのがす

売主の皆様も、価格、スピードなど、売主にとって良い条件の買主を探索する権利があることは申し上げましたが、買主の間でも競争になることは、皆様の想像以上に多いです。実は、競合が出るか出ないかは、ほんのわずかなタイミングにすぎません。商談がまとまった後に購入申込が重なることもあります。

競合による横やり

良質な物件に出会うには、「買うことも競争だ」ということは、頭の片隅に置いておきましょう。検討をしている間、ローンの仮審査の準備をしている間に、現金の購入者が出たり、既にローンを通した購入者が出たりすると、申込を先行していても、覆されることがあります。人口が多い都市部の不動産マーケットであれば、やはり、潜在的なライバルの検討者さんが何人かは存在します。

人間は損することが嫌いです。需要が低いから安く、需要が高いと高くなどのように単純でははありません。条件がよい同じ物件に検討者が集中します。そこで同じような物件に目を止める動きするのです。有名店に行列ができるメカニズムに似ているかもしれません。そのあたりを物件の取り合いが発生する理由でも説明をしました。

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囲い込みの物件

なお、特定の仲介業者に囲い込まれている物件は買主を選ぶ選択肢を仲介業者の恣意で可能できます。仲介業者に気に入られれば、すぐに物件を押さえてくれるでしょう。ただし、囲い込みされている物件は売出し時期が早い物件です。つまり、売出し初めということで、売主も売却を急ぐ意識が低い段階です。そのため、まだ金額的にも高いです。買主側の競争が少ないのは、そのような背景もあります。競争がないということは、「帯に短したすきに長し」というところかもしれませんね。

不動産決済の流れと作業

決済とは取引の完結のこと

決済とは残代金を払い、物件の権利(建物所有権、土地の所有権or借地権)と鍵を受領することです。多額の資金を振込により支払うケースが一般的であるため、金融機関の店頭で行われることが一番多いようです。買主、売主、仲介業者、司法書士が参加の基本メンバーです。現金売買などでは、不動産業者や司法書士事務所の事務室で行うこともあります。このような場合は事務室で作業を行った後、銀行の店頭に移動したり、オンラインで資金の振り込みを行います。オンラインで資金の振り込みを行う場合は、振込送金の上限金額がないか、確認をしなければなりません。

決済により取引きを完結します。実は、この日にやっと所有権が移転します。それまでは紙上での約束でしたが、いよいよ自由に利用できるようになります。一連の決済の作業に要する時間は銀行の事務処理力によって変わりますが、およそ1時間前後です。早ければ40分くらいで終わりますし、長いと1時間半くらいかかります。

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資金の支払い

日本国内の不動産の場合は、支払方法は日本円の現金もしくは振込送金が原則です。一部が現金で支払われる場合があります。全額現金は持参リスクにより、小切手はすぐに現金化できないことにより、有価証券・ビットコイン・外国通貨は価格変動リスクがあることにより、原則として利用されません。

参加者する人

決済の場では、買主と売主が参加します。両当事者がそろうと、仲介業者が業務の進行を進めます。ただ、決済の本当の主役は司法書士かもしれません。司法書士は当事者(売主&買主)の本人の認証を行い、書類の真正性を確認し、名義変更などの手続きを代行します。

状況により参加する人

状況により、売主が現在借りている金融機関の担当者が参加します。売主利用のローンが小規模な金融機関の場合、金融機関の担当者が抵当権の抹消書類を持参して、決済の場にて受け取ることがあります。

決済を行うのは平日の午前中

決済は送金を伴いますので、銀行の営業日である平日が原則です。多くの場合、午前中に行います。銀行の送金実務が15時で締め切ることが多いことが背景です。

15時に締め切るため、午後の時間をバックアップにするため、午前に行います。決済においては売主さんの抵当権の抹消も行われることが多く、これがポイントとなります。万が一ミスが起きたときも対処できるよう時間に余裕を持っておく必要があります。

たとえば、振込先の書き間違いなどでミスが発生した場合には、送金元店に振込データが戻ってきますが、午後に時間を空けておけばやり直しが可能です。お恥ずかしながら筆者もこのミスに関わった経験があり、あらためてその意味を実感したことがあります。

加えて言いますと、司法書士が活動するための時間的な余裕も必要です。登記所の事務は17時半で終了しますので、彼らが移動や書類の補正をするための余裕も必要です。

以上から、可能な限りはやめるのがよいとされますが、おそくても午後の12時ぐらい理想です。また、少し遠いところにお住まいの方どうし等の場合、忘れ物などにも備え、早い時間に備えておきましょう。

決済の準備

決済場所と日時の選定

原則として、決済の場所は買主が指定します。

大手銀行や地方銀行、信用金庫など、一般的な住宅ローンを利用する場合は、金融機関のお店で、奥の部屋を間借りして行います。

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現金決済、ネット銀行の住宅ローン、フラット35の場合には、仲介業者の事務所などで行うこともあります。買主で金融機関にパイプがあれば、金融機関の窓口を利用することもあります。一般的な金融機関の住宅ローン以外の資金では、打ち合わせて決定します。

買主の準備

決済は送金元となる口座に自己資金の資金待機をお願いします。諸費用分も合算して送金元の口座に資金待機してください。待機資金の計算は、当社であれば決済の1~2週間前にご案内しております。

必要書類

ローンを利用する場合は、住民票・印鑑証明は金融機関を通して手渡されます。現金の場合はシンプルで、あらめて必要な書類は住民票だけです。そのほか、以下の物品を用意してください。

  • 写真付きの身分証明
  • 金融機関の通帳と銀行印
  • 実印
  • キャッシュカード

売主の準備

抹消書類の受領の手配

抵当権の抹消に必要な書類を「抹消書類」といいます。抹消書類を司法書士が代理受領ができるのか、決済場所の最寄りで受け取ることができるのかを確認し、必要な手続きを行いましょう。

必要書類

転居の登記・抵当権の抹消がない場合はシンプルでです。あらめて必要な書類は印鑑証明だけです。

  • 写真付きの身分証明
  • 実印
  • 着金を確認できるもの(通帳、キャッシュカード、オンライン端末など)
  • 権利証

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決済の現場の流れ

司法書士による本人確認・委任状の作成

すべての作業に先立ち、司法書士によるご本人確認と書類の記入があります。所有権移転の登記提出書類(登記原因証明情報、登記提出の委任状、受取の委任状)を記入します。なお、ローン関係の登記は先行して銀行にて記入済みとなっています。

作業は5分くらいです。

ローン実行と残代金の送金

司法書士の書類が確認できれば、これで決済の準備OKです。送金することができます。振込は時間がかかりますので、まず代金の振込、諸費用の引出の手続きを行います。振込にあたっては、所定の金額を振込用紙、引出用紙を記入し、通帳と一緒に銀行担当者に渡して、手続きを行います。この作業は15分~30分くらいです。

引渡書類の作成と授受

売主からの引渡・説明書類など授受

送金依頼をかけますと、送金を待っている間に、各種書類のやり取りを行います。売主から引き渡しに関する書類の説明と記入があると思います。売主が取得したときの物件資料です。適合リノベーションや売主保証などがあるときは、この時に説明があります。この作業は15分くらいです。

管理組合関係の書類

マンションの場合には管理会社に提出する入居届、管理費の自動引落の書類など、何点かの書類の記入があります。当社であれば、管理組合関係の書類はお預かりして、管理会社に送信するところまで対応します。この作業は5分くらいです。

火災保険の契約

事前のお見積やご説明による契約内容にしたがい、申込書の記入を行います。書類は保険申込書と支払書類です。支払は自動引落かクレジットカードです。カードの場合のカード情報は、保険会社のサイトに移動して、オンラインで手続きします。この作業は5~10分くらいです。

権利証の取扱の注意

権利証や各種の書類の取扱のご注意について、司法書士からアドバイスがあるでしょう。主に、パスワードの取扱の注意、実印と別に保管すべきなどです。権利証の郵送先の確認も行います。この作業は5分くらいです。

なお権利証とは平成17年以降(地域によって異なる)あとに登記された物件は、正式名称で「登記識別情報」と呼ばれている場合もあります。登記所のオンライン化がその頃より進んでおり、物件の名義人のIDが記載された情報が交付されるようになっています。オンライン化した登記所から順次、「登記識別情報」として交付されるようになっています。

最終の諸費用の支払い

最終の諸費用とは、具体的には、仲介手数料(仲介手数料無料の場合は不要)、登記費用などです。「引渡書類の作成」などの業務が終わるころには、金融機関の振込処理や現金引出処理が終ります。処理が終わると振込伝票の返却があり、引出し現金が手渡されます。この作業は5分以下です。

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売主の着金確認

売主により、着金確認を行っていただきます。確認が終わりますと無事終了となり、解散となります。この作業は5~10分くらいです。

売主側の抵当権の抹消がある場合は、着金後は司法書士は銀行に抹消書類を取りに行きます。

特殊な流れの決済

上記の標準的な流れとは異なる場合があります。現金、一部のフラット35利用、ネット銀行などの場合です。オンラインバンキングを利用した決済についてのご注意はリンク先をご覧ください。

現金決済や一部のフラット35の決済

現金決済や一部のフラット35利用の場合はローンの利用がないため銀行の応接間が利用できません。

書類の手続きを任意の場所(不動産店、司法書士事務所、お客様の指定の場所)で行い、送金業務を銀行のカウンターで行います。当事者が複数あつまり、書類の仕事になりますので、場所の設定は落ち着いた場所がよいでしょう。多くの場合は不動産店の応接室になると思います。

書類の確認を終えてから、銀行店頭に移動します。店頭にて送金を行います。1日当たりの送金額の上限を解除すれば、店頭で行う作業を、オンラインの振込で送金できるかもしれません。その場合は銀行に移動する必要もありません。金融機関のルールを確認をしてみましょう。

売主さんの着金が確認できれば、終了です。売主さんの着金確認は、多くの場合電話で行います。通常は電話での確認を受け付けてくれるはずですが、銀行にもよるかもしれません。着金確認の手段は、売主さん側の責任で銀行店頭にご確認をしていただいておくといいでしょう。

ネット銀行の決済

ネット銀行の場合は物理的な店舗がありませんので、銀行で集まって決済をするという概念がありません。

あらゆる支払い項目が振り込みになりますので、事前に、売却代金、仲介手数料など各種費用の振込先の確認が大切となります。

当日の決済手続きは任意の場所(不動産店、司法書士事務所、お客様の指定の場所)で行います。当事者が複数あつまり、書類の仕事になりますので、場所の設定は落ち着いた場所がよいでしょう。多くの場合は不動産店の応接室になると思います。

この振込先と金額の明細は不動産業者が調べて、ネット銀行と打ち合わせをしてくれますので、来るべきローン契約ときに、その内容を確認して、承認を行います。ここまでが下準備です。

決済日の当日はネット銀行指定の司法書士が書類の確認をしますが、点検が終わりますと準備完了の合図を司法書士が銀行に連絡して送金実施となります。

残代金のほか、あらかじめ登録した振込先に一気に送金されますので、現金にタッチすることはありません。

買替の場合の決済

買替は、まず売主として決済に臨み、同じ日に買主として決済に臨みます。売り決済を行い、移動を含め間に30分~1時間おいて、買いの決済に臨みます。したがって、半日は完全に拘束されると考えてください。売りの決済を午前、買いの決済を午後に実施など、珍しくありません。

決済後の作業

決済日当日から所有権がかわりますので、買主は自由に利用することができます。

新しい権利証(登記識別情報通知)

書類が届くのは後日になります。決済が終わると、ただちに司法書士は法務局におもむき、当日中に登記の手続きを行います。このため登記日付は決済日が記入されます。法務局内における登記手続きの仕上がりは1週間くらいです。法務局からは登記識別情報が発行されます。通常は司法書士が受領します。>その後、登記識別情報は司法書士が確認のうえ、新しい権利証として司法書士事務所により装丁されて、後日郵送されてきます。決済日から見ると、権利証が届くまで、通常は2週間くらいはかかります。

下の写真が権利証(登記識別情報通知)のサンプルですが、英数字が印刷されて、シールで隠しています。この英数字と実印、印鑑証明があると権利の移転が可能になってしまいます。将来売却するとき以外、これを見る必要はありませんので、そのままにしておいてください。

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住宅ローン契約(金消契約)の作業や流れ

住宅ローン契約前の準備

ローン契約の準備の第一はスケジュールの調整です。金融機関と契約を行う日時・場所、最終の決済を行う日時と場所をを決めていただきます。時間と場所の設定は金融機関によりルールが変わりますので、下記の参考情報を参考にお決めください。

ローンの審査

スケジュールの確認・調整

金消契約のスケジュール

大手銀行・地方銀行・信用金庫
一般的な銀行・金融機関の場合は、金融機関の支店、ローンセンターにて行います。場所は金融機関の指定、もしくは指定の範囲となります。大手銀行、地方銀行では土日に住宅ローンセンターを営業している業者がほとんどですので、金融機関の営業時間にもとづいて、土日対応できます。ただ、土日は対応力には限りがありますので、ご希望の場合には、日時を早めに決めることが望ましいです。
代理店経由のネット銀行、独立系のフラット35
代理店の事務所、もしくは指定の場所にて行います。時間の融通は利かせることができます。場所についは代理店の事務所が原則ですが、代理店によりお客様のご指定の場所で対応できることもあります。
ネット銀行(直接申込)の場合
ネット銀行の契約は、ご自宅へ書面の郵送往復とオンラインにて行います。郵送の時間がロスとなりますので、準備は早め早めに動く必要があります。また、一つでも間違えがあると、スケジュールが破綻することもありますので、慎重に進める必要があります。わからないことは、銀行や不動産の担当者に確認をして進めましょう。

決済の場所と日程の調整

決済とはお金を払って鍵をもらう行為のことです。決済の日時は可能な限りお早めにお決めください。ローンの契約時にはいつ資金の実行日を決める必要があります。なお、通常の決済は銀行営業日の午前中に行います。1時間程度かかります。

場所は金融機関によって設定が異なります。一般的な銀行・金融機関の場合は金融機関の支店やローンセンターの一室にて行います。

ネット銀行や独立系のフラット35では場所の指定はなく、買主さんの指定によって決定することがほとんどです。通常は、仲介業者の店舗、買主もしくは売主の懇意の金融機関の一室、関連業者の店舗などになるでしょう。

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銀行の接客室の例

ローン利用口座の作成

ローン契約の前には、利用しようとしている金融機関の支店にて、口座(通帳)を作成しなければなりません。金融機関の口座は取引の基本となるものです。それまでは、預金や自動引落が利用の中心だった銀行口座ですが、住宅ローンでも同様に銀行口座を利用することになります。

具体的には融資資金が振り込まれる窓口となり、返済の引き落とし口座となります。最近では、小規模金融機関を除き、ほとんどの金融機関でローンセンターやオンラインで作成できますので、事前に確認しましょう。既有のお口座がある場合は、その口座を利用します。

銀行系以外の金融機関(フラット35など)を利用する場合は、既存の口座を利用します。

住民票の変更

本来、住民票の変更は「引越しをしてから住民票を移動する」というのが正しい形ではありますので、不動産業者というよりも、一般的な慣例として記します。下記のいくつかの理由により、住宅ローン契約に先だち、住民票を変更することが慣例として一般的です。

一つは、新住民票の提出を確実に行うためです。ローンを利用する場合は、銀行との取り決めで、かならず新住民票の提出が求められます。これを忘れると、金利割引の停止により金利が一気に上がったりすることがあります。

また、新住所で登記をすれば、「住所変更」の登記の手間を避けることができます。登記の2度手間を避けることができます。さらに、「住宅ローン控除」「登録免許税の軽減措置」を受けることができる物件は、新住所で登記をしていた方が、スムーズにその軽減措置が受けられるということもあります。

実際に役所に行くと、「いつ引っ越しされましたか?」と役所の人に聞かることがあります。「まだです。これからです。」と答えれば、「それでは引越ししてからまた来てください」と言われます。できれば、金融機関側と住民台帳の仮者側とで取り決めていただき、適切な制度に変えたほうが、いいのかもしれませんね。

ローン商品内容の選定

銀行において固定金利、変動金利などを選ぶ場合、ローン契約時には内容を確定させますので、遅くとも、事前準備の段階には、希望する金利タイプを申し出なければなりません。

持ち物の準備

ローン契約で準備するべきものは以下の通りとなります。銀行によって、印紙は税務署承諾済みのスタンプに代わることがあります。

  • 住民票
  • 身分証明(免許証等、健康保険証)
  • 印鑑証明
  • 通帳&銀行印
  • ご実印
  • 印紙(持参不要の場合もあり)

住民票は「続柄あり」「世帯全員記載」「個人番号不要」「本籍不要」を指定して取得してください。お一人世帯でも世帯全員の記録を提出します。

お引越し関連の準備

ローンとは直接関係がありませんが、住宅ローンの本審査の承認が出たら、引越の運送業者さんの手配、旧居の賃貸住宅の解約も進めてよいタイミングです。マンションであればエレベータのことがありますので、管理会社の打合せも忘れずに。入居の日が見えてみましたら、公共料金の手配も忘れずにしましょう。

  • 旧居の賃貸住宅の解約
  • 引越の運送業者さんの手配
  • 転入の管理会社の打合せ
  • 電話・電気・ガス・水道の移転

住宅ローン契約の契約当日に行うこと

契約をはじめ手続的な作業が続きます。

説明業務と手続き業務

契約の説明と締結

契約を銀行と締結します。具体的には記名と捺印と捺印が続きます。契約までに打ち合わせた事項、検討した事項を反映しますので、契約時には、特に考えることはありません。

契約といっても、後記の「おさらい」で記しましたが、「金銭消費貸借契約」「抵当権設定契約」(「保証委託契約」)を締結して、一件の住宅ローンが成立します。

付帯商品の説明

住宅ローン関連商品のご案内があります。たとえば、オプション団信等が代表的です。検討を希望する場合、説明を受けることができます。ローン契約日に検討資料の提供を受けた場合には、ローン実行日に加入となるはずです。

ネット銀行の特有の対応

ネット銀行においては、ローン契約は自室やオンライン、指定の場所での面談で行います。ネット銀行は、各銀行の方針により、特有の対応があります。ローン契約と前後して、「面談」を行う場合等です。たとえば、ソニー銀行では、司法書士などの本人確認が必要となります。各銀行により独自の手続きがありますので、確認をしてください。

契約調印後に行うこと

ローン契約の調印を行ったあとは、決済まで準備となります。

自己資金の確認と移動

滞りなく決済を行うため、自己資金を利用する口座に移動(振込など)して、プールしておいてください。借り入れたローン資金は、決済の当日に、作成した口座に振り込まれます。振り込まれた決済口座から、売買代金を送金したり、引き出しにより、現金で諸費用を支払います。そのため、一つの口座にまとめておく必要があります。別の銀行や別の口座からの送金は混乱のもととなり、対応できませんので、お気を付けてください。

当社では、決済日の1~2週間程度前をめどに、「諸費用の明細」「金種表(振込や現金の資金別一覧表)」「送金先の明細」を添えて、自己資金分の計算をご案内をしております。明細をご覧いただければ、当日の資金内容をご理解いただけると思います。おそらく、他の不動産業者でも同じように案内をしてくれると思います。

円決済

火災保険の決定

住宅ローンの利用はにおいては、プランは自由ですが、火災保険の付保が条件となります。実務においては、決済日と同日に申込、保険開始とすることができますので、当社では、決済日にご署名をいただいております。お支払は、後日自動引落かクレジットカードです。小規模な銀行では質権設定をすることがあります。

住宅ローン契約(金消契約)のおさらい

住宅ローン契約とは何をおこなうのでしょうか。ここからは、少々法律的なお話になりますが、確認してみましょう。住宅ローンの契約といっても、つぎの1&2、もしくは1~3で構成されます。

住宅ローンは要物契約とされていて、実際の成立には、金銭の交付が必要となります。つまり、実際にお金が振り込まれないと、契約が成立したことにはなりません。注意しましょう。

  1. 金銭消費貸借契約
  2. 抵当権設定契約
  3. 保証委託契約

金銭消費貸借契約

金銭消費貸借契約とは、金銭を消費して利用する目的を以って、借主が貸主からお金を借りて、その借入額と同額の金銭(利息付の場合は利息分も含めて)を貸主に返済するという契約のことです。住宅ローンにおいては、次の抵当権設定契約において抵当権を設定し、金融機関に購入対象物件を抵当に差し入れるのが一般的です。

抵当権設定契約

抵当権設定契約とは、金銭消費貸借契約に基づくローン弁済の返済が滞ったときに備え、金融機関に不動産を担保として差し入れることを約束する契約です。

抵当権設定契約は法務局に登記の申請を行い、「抵当権設定登記」という登記がなされて、法務局において登記記録として保管され、公開されることになります。抵当権の設定登記をしておくと、裁判所による所定の手続きのうえ、金融機関は建物と土地を競売にかけることができます。

保証委託契約

保証委託契約とは後述の補償契約を前提として、借主(ローンの借主)と保証人が結ぶ契約です。保証してくれることを頼む内容となっています。

保証契約というのは、債権者(銀行のこと)に対して「保証人」(保証会社のこと)がなす契約です。債権者と保証人が締結するもので、保証人が、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負うという内容です。保証委託契約とは借主(ローンの借主)と保証人が結ぶ契約で、借主が保証会社に対して保証してくれることを頼む契約となっています。

売主としての注意

買主様の住宅ローン契約は、売主としては直接の関係はありません。買主様の住宅ローン契約がおわると、その1週間後くらいが決済がきます。ローンの契約を終えるころには抵当権の抹消の手続きを終わらせていたいものです。当社が売却側に回った場合でも、スケジュールのご案内は欠かしませんので、安心して売却のご依頼をお願いします。