ペットと不動産

ペット可のマンションが多いのは平成物件の方が多いようで、築年数が古い物件では少ないようで、それだけでも希少です。
大型犬を許容する物件はペット可のマンションでも少ないようで、筆者はまだ見たことがありません。
ペットの飼育が許されている物件においても共同生活上のルールを守ることも重要です。
もし、ご検討の不動産取引に少し心配があれば、 ぜひ、説明重視の当社のご用命もご検討ください。手数料割引の見積もり・不明点の確認など購入の相談や、売却査定・売却戦略など売却の相談をお受けしています。
著者:春日秀典
2010年から(株)ロータス不動産代表。ヤマト住建(株)等OB。宅地建物取引士、公認不動産コンサルティングマスター他。早稲田大(法)95年卒。在学中は早大英語会に所属。
公開日: 更新日:
目次
ペット可のマンション
私たちが楽しい毎日を送るのに、ペットの存在は重要だと思います。しかし、ペットと一緒に暮らそうとする場合、特に住宅事情の理由でペットを持つことが難しい場合があります。持ち家ではなく、アパートやマンションなどに住む人がペットと暮らすためには、ペットと一緒に暮らせる物件を選ぶことが、まず一番初めの条件となります。
一戸建ての場合、管理規約はありませんので、所有するオーナーの自由にペットを飼うことができます。つまり、ペットと不動産の関係とは、マンション・アパートでのペットの可否のお話となります。分譲マンション(新築・中古マンション)は管理規約に基づきペットの可否が判断されます。賃貸住宅の場合は、物件を所有するオーナーの意向によって判断、入居者は契約により拘束されます。
ペット可の築古マンションは少数派
経験上、ペット可とするマンションは築年数の新しいマンションに多いようです。年代としては、バブル崩壊以降が多いでしょうか。築古マンションは価格が手ごろになり選択肢として有望ですが、ペット世帯には悩みの種です。ペットの可否は管理規約によって決定されますが、原始の管理規約はマンション分譲業者が設定することがほとんどです。その当時の売りやすい設定で管理規約を提案します。昭和のころにはトラブル回避志向でペット不可とするマンションが多かった一方で、平成になると、ペット可とすることで売りやすくなったという時代の流れがあります。
管理規約は管理組合の総会で変更することが可能ですので、管理規約の変更により、どんなマンションでもペット可とすることは可能です。しかし、生活環境の変化は利害が錯綜する分野ですので、うまくお話がまとまらないという事情があるのでしょう。
築古いマンションは、わりとペット不可が多いです。
ペットサイズは小型・中型が中心
ペットちゃんの大きさは具体的な指定がなされていることがほとんどです。「体長40~50cm、体重10kg、エレベータ内では抱きかかえることができる(ゲージに入れることができる)大きさなどといった数値による指定がされています。頭数は1~2頭と制限されるていることがほとんどです。
実際には存在するのかもしれませんが、筆者の不動産調査の経験では、大型犬を許容する管理規約はまだ見たことがありません。大好きなペットちゃんが大型犬のような場合は、マンション内での飼育はかなり難しいかもしれません。現実的な選択としては、一戸建てを選択肢とすべきかと思います。
観賞用の魚類・鳥類は制限外がほとんど
ペットの可否を論じる場合でも、観賞用の魚類・鳥類は対象はとくに制限の対象とならないことがほとんどです。。ペットを不可とする背景は、鳴き声・臭気・危害の可能性を懸念することがほとんどです。飼育をご希望されるペットがこのような種類ならば室内での飼育に限定されますので、あまり気になさらないでもよいと思います。もちろん、実際に購入されるときには、念のため確認はしていただきたいのですが、管理規約でも具体的に除外の対象となっていることがほとんどです。
ペット可マンションの種類
近年ペットブームが年々強くなっており、それに伴って不動産業界も「ペットと暮らせる部屋」を提供する流れになってきており、今後は、「ペット飼育可」のマンションは増加すると予想されます。今後は人口減少によりマンションの入居者も減少していきますので、ペットブームが続くと仮定すれば、マンションの付加価値をつける意味で「ペット飼育可」といったマンションは増加すると思われます。
ペット共生型
ペット共生型の不動産とは、ペットを飼育することが前提で、管理された物件のことです。こちらのマンションは、規約でペットを飼育することを認めているだけではなく、ペット専用の足の洗い場や、グルーミングルーム、鳴き声対策の防音サッシなど、ペットと一緒に暮らすための快適な空間が整っているといった点が大きな特徴です。
規約もペットを飼育することを前提としていますので、はじめからきめ細かく決められています。大変環境が整っている物件ではありますが、全体としてはまだ少ないようです。
ペット可型
ペット可の物件は、新たに建設された、もしくは既存のマンションで、規約によりペットの飼育を可能としているマンションです。ペットの飼育に関して特に規約として定めていないマンションもありますが、この場合は基本的に現状ではペットの飼育ができます。現時点でペットに関する問題が起きていないため、ペットに関する規約がないのです。そういう点に意識が低い時代の規約である場合が多く、今後、ペットの飼育禁止などといった規約に改正される可能性もありますので注意してください。
ペットと暮らすための特別な設備はありません。また、ペットを飼わない入居者もいますので、クレームが起きる可能性もあります。
統計を取ったわけではありませんが、分譲マンションでは、ペット可のマンションが多いのは平成物件の方が多いよう思います。築年数が古い物件では少ないようです。築年数が古ければ割安な物件も多いですが、ペット可ならば、それだけでも希少です。賃貸物件で見た場合、まだまだ少なく、集合住宅でペットを飼育するといったことは徐々に増加しつつも、まだまだ普及しているとはいえない状況です。
マンション内のペットとトラブル
トラブル
マンションのトラブル項目の上位にも「ペット問題」が必ずといっていいほど登場するようになりました。 具体的には、「鳴き声」「フンの後始末」といったものです。入居者の中には、ペットの飼育が許されている物件である場合、ペットに関することであれば、何を行っても許されるという間違った認識から、新たなトラブルが発生しています。共同生活上のルールを守った上で、ペットと共生するといったことを心がけるようにしてください。
できることであれば、かわいいペットが原因で問題は起こしたくないですね。お客様も上手に物件を選んで、ペットとの楽しい暮らしを実現してみませんか。
事実上ペット可のマンション
管理規約では「ペット不可」となっているものの事実上ペット可というマンションもあります。入居後数年がたつうちに、ペットを飼育する人が増えてきて、なし崩し的にペット可となっているマンションです。これは、入居者の出入り、お部屋のオーナーや管理人さんへの聞き取りでわかります。ただ、事実上可であっても、不動産業者としては飼育を積極的におススメするわけではありません。いまはOKだったとしても、将来には組合で厳重に注意を始めるようなこともあります。ですので、この問題は自己責任の範疇となります。
「マンション管理の知識」のおススメ記事
(株)ロータス不動産について
- 東京都台東区蔵前1丁目8番3号 TEL)03-5809-1630 FAX)03-5809-1541
- 総武線浅草橋・浅草線蔵前が最寄です。秋葉原、新御徒町、東日本橋の各駅もアクセスが便利です。
ロータス不動産は2010年創業で着実に実績を重ねてきました。「ロータス」とは英語で「蓮の花」のことで、よく智慧や慈悲の象徴されます。綺麗ごとだけではない不動産の世界でも、良い水先案内人として、美しい花を咲かせる存在でありたいという考えています。
記事アーカイブリンク
不動産購入売却の知識のカテゴリご覧になれます。
カテゴリーリスト
- 住宅購入の知識 (166)
- マンション管理の知識 (6)
- 不動産の気持ち (5)
- 不動産仲介手数料無料・半額の知識 (9)
- 不動産売却の知識 (36)
- 不動産市場のこと (3)
- 不動産法律の知識 (11)
- 不動産税金の知識 (9)
- 仲介業・不動産業の知識 (7)
- 住宅ローンの知識 (35)
- 保険や保証のこと (4)
- 家探しのヒント (37)
- 建物・建築の知識 (11)
- 新築や中古の一戸建て (3)
- 諸費用のこと (4)
- 未分類 (2)
記事のトピック
- ビンテージ物件(9件)
- フラット35可(10件)
- ペット可(1件)
- リノベーション(16件)
- ローン控除可(8件)
- 一戸建て(3件)
- 中古一戸建て(4件)
- 低価格帯(2件)
- 価格改定(3件)
- 借地権(2件)
- 割安物件(5件)
- 収納魅力(1件)
- 告知事項あり(3件)
- 大手の施工(2件)
- 大規模(1件)
- 室内配管交換(3件)
- 広々(1件)
- 投資(1件)
- 新築一戸建て(5件)
- 新耐震(3件)
- 管理良好(1件)
- 管理費安い(2件)
- 耐震適合証明可(8件)
- 角部屋(1件)
- 重要事項(1件)
- 1階(1件)
- 4部屋あり(1件)
- R1適合(3件)