マンション・一戸建ての価格査定の見方と進め方

「マンション・一戸建ての価格査定の見方と進め方」のサムネイル

不動産の査定方法には、大きく、「比較法」「収益還元法」「原価法」の3つがあります。

不動産の査定価格には「売出価格」「相場価格」「成約価格」の3つがあります。「売出価格」で販売をしますが、価格変更により「相場価格」に近づいて、最後に「成約価格」で決まります。

大手・中小の例外なく、多くの業者が、相場とかけ離れた「お客様が喜ぶ価格」で「売出価格」を提示します。入り口の部分で騙される可能性があります。

仲介業は原価がありませんので、売れても売れなくてもかまわないのですが、仲介の仕事は、売却委託を取らなければ始まらないからです。

公開日: 更新日:

不動産会社の査定を見極める

For-Sale

査定の意図を見極める

マンションにしろ一戸建てにしろ、不動産会社の査定方法は、査定を行う不動産会社や担当者の相場観、調査手法よって影響を受けます。したがってマンションの査定価格も異なります。

しかし、もっとも査定に影響を与えるのは、売却を受託する不動産会社の営業戦略です。後で価格を値下げすればいいと考えているので、売れない価格で受託してもかまわないわけですが、大きな不動産会社ほど、物件の数を集めないとなりませんので、いびつな価格設定になることが多いようです。

原則として、複数業者に査定を行わせることで、適切な相場価格を知ることができるはずですが、高すぎる業者と安すぎる業者は注意すべきです。後述でしますが、委任を取りたいがための「釣り価格」で、あえて高い価格を提示する業者もいます。

高い金額を提示する業者にすがりたくなるのは人情ですが、査定価格は成約金額を約束するものではありません。これが注意ポイントです。鵜呑みにすると売却の失敗につながります。売却金額を約束できるのは「買い取り」の場合だけです。注意しましょう。

高値で査定するのは売主を釣るため

まず、仕事(売却委託)を取らなければ始まりません。売却受託も競争です。そのためには、他のライバルとなる業者の排除が必要です。大手も含め、そのように考える考える業者は、けっこうな確率で存在します。

そこで、入口の段階では、戦いの進め方として、売却受託の入り口でお客さんを喜ばせようとする業者が出てきます。

委託を取って、他の仲介業者を排除できれば、あとはゆっくりと料理すればいいわけです。物件の囲い込みも可能です。物件を囲い込めば、じっくりと不安にさせることもできます。

たとえば「専任返し」ですが、これなどは仲介業者にとってはおいしい仕事です。「売れない、売れない」と報告し続けて、最後に業者に買取をしてもうことで、手数料が倍々となって帰ってきます。大きな会社ほど手数料売り上げには厳しいですので要注意です。

戦略を聞く

釣りの査定から入る業者の場合には、高額査定は意図的に釣ろうとしてますから、鵜呑みにすれば弊害が出る場合があるということです。
一般個人の住宅をリノベーション済みの値段で売却しようとしても、戦略がなければ失敗します。当社の査定で売却の戦略も考えながら進めています。

価格の概念には3種類ある

ほとんどの不動産業者が提示する価格は「売出価格」です。しかし、多くのお客さんは、査定と言えば、「相場価格」だと思っています。ここに意識の差があります。

売出価格

願望価格です。

後述の相場価格をベースにしていますが、あくまでも売り出そうとする価格です。不動産業者に査定を依すると実際は売出価格の提示が多いと思います。これで決まるとは思っていない金額で、成約が予想される金額より、少し高い金額です。ほとんどの業者は売出価格の提示からスタートです。

相場価格

不動産業者が考える売れる価格。物件の実力です。成約価格をベースに検討した価格で、成約する可能性が高い金額です。

大型マンションで事例が豊富でもない限り、実際に物件の適切な査定を提示するには、調査・検討を要します。それには時間と費用のコストがかかります。お互いがテーブルについた段階では良心的な業者ならば手の内を明かしてくれると思いますが、そうでなくても、売却委託の商談が進んだ段階で確認をすべきです。

成約価格

実際には、売り出し価格から値引きがある場合もあれば、価格ダウンを考えなければならない場合もあります。査定価格=成約価格と考えていると、場合によっては痛い目を見ることになりかねません。

成約価格とは実際に成約した生の価格情報です。不動産業者であれば、レインズや東京カンテイなどの機関を通して情報を取得することができます。しかし、これらは個人情報でもあります。個人情報なので、一見のお客様、まだお会いできていないお客様には、むやみに露出することはないはずです。

査定の3大手法

不動産評価の手法には、原価法、収益還元法、取引事例比較法の3種類があります。それぞれに特徴があり、不動産の用途・現況によって使い分けることになります。

取引事例比較法

マイホーム用の不動産ではもっともよく用いられる評価手法で、マンション、中古住宅、土地などで有効な手法です。対象不動産と条件が近い物件の取引事例を選択し、取引価格の事例から必要に応じて対象物件の補正、利便性による補正、時点による修正などを行います。地域要因や個別的要因を含め比較評価します。

近隣地域か相場が類似しているエリアで、対象不動産と似た不動産の取引が行われている場合に有効です。しかし、感覚的な部分の影響がありますので、評価者士により内容に差が生じます。

calculate

収益還元法

収益還元法は賃貸されている投資用不動産に特に有効な手法です。賃料から予測される収益で対象不動産の価格を逆算する手法です。

収益還元法は単純な数字の比較が勝負の世界です。個人の好みが入る余地はなく、地域性や仕様・間取りで決まることがありません。そのため、取引事例比較法よりは、査定価格が低く出ることがほとんどです。

過去の運用履歴とその数字の信頼性が前提となりますので、賃料の妥当性と利回りレートの妥当性の検討を要します。収益価格を求めるには、直接還元法とDCF法の2つの方法があります。

1.直接還元法

一定期間(通常は1年間)の純収益を還元(還元利回り)で割って、100を掛けて収益還元価格を求める方法です。不動産を長期に保有する場合に適してします。利回り率の選定がかぎとなります。

対象不動産の収益価格=一期間の純収益÷還元利回り

例えば、還元利回りを5%と設定し、年間の収益が120万円、年間経費(維持管理費・修繕費・公租公課・損害保険料・空室等損失相当額等)が20万円だったとすると、物件の収益価格は2,000万円になります。

(1,200,000円-200,000円)÷0.05=20,000,000円

2.DCF法

対象不動産の保有期間中に得られる純利益と期間満了後の売却によって得られると予測される価格を、現在価格に割り戻して合計する方法です。直接還元法より予測の精度を高めたもので、内容も複雑となっています。不動産ファンドなどが用います。

原価法

対象不動産を作り直したらいくらになるかを基に不動産を鑑定評価する方法です。専門的には「再調達原価」という言い方をします。仮にもう一度建築・造成した場合にいくらになるかを割り出します。築年数が経過した場合には、建築後の経過年数による価値の低下を引いて現在の価値を推定します。例えば、中古住宅の原価法で大雑把な例をあげると以下のような式で導くことができます。

積算価格=総面積×単価÷耐用年数×残存年数(耐用年数-築年数)

「不動産売却のマインド」のおススメ記事

記事アーカイブリンク

不動産購入売却の知識のカテゴリご覧になれます。

カテゴリーリスト

記事のトピック